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出雲丸台座型狛犬/氷室神社

20220425

所在地:奈良県奈良市春日野町1-4 氷室神社神門前
撮影日:2017年3月24日

この時は、東大寺南大門の狛犬を撮影した後、氷室神社に寄りました。社名に興味を持ち調べたら由緒ある神社で、しかも奈良で一番最初に咲く枝垂れ桜があるというので訪ねました。

氷室神社については既に記事があります。

その記事を見る


狛犬を見て驚いたのは、出雲丸台座型であり、私が出雲以外で見た最初のもので、とても嬉しかったものです。結局、その後金毘羅宮など他の場所でも見ることができましたが。

今回の狛犬は神門の前に居ます。
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年代:安政4年(1857)
材質:石造
型式:出雲・丸台座型

右側が阿形獅子。
円盤の台座の上に乗っている。
前足は直立。後足は蹲踞。
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丸台座
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たてがみに巻き毛があり獅子。
伏せた耳が長い。
鼻は扁平で大きい。鼻の穴は見えない。
目はまん丸。
口を大きく開け、上の歯は歯列がきれいに揃い、下の歯は乱杭歯、牙が目立つ。
顎髭、頬髯が綺麗にカールして豊か。
表情は穏やかで、笑っている。
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左が吽形獅子
円盤の台座の上に乗っている。
前足は直立。後足は蹲踞。
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たてがみに巻き毛があり獅子。
伏せた耳が長い。
鼻は扁平で大きい。鼻の穴は見えない。
目はまん丸。
口を閉じ、牙が飛び出ている。
顎髭、頬髯が綺麗に流れて、先が巻き毛となっている。
表情は穏やかで、ニンマリと笑っている。
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尾は背中に張り付いていて、
巻き毛が段々に重なって上がっていき先は幅広の炎となっている。
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この狛犬の特徴は、台座が円盤であること。これが、ありそうで無い。
出雲発祥で、出雲以外では、ここ氷室神社で発見し、その後金刀比羅宮に2組あったが、それだけしか私は確認できていない。出雲型はモロい来待石で出来たものが多く、かなり風化がひどいが、これはしっかりと原型を保っていて、素晴らしい。
表情が、とても人懐かしいもので、好印象な逸品である。



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新宿・花園神社内威徳稲荷の狛狐

20220329

所在地:東京都新宿区新宿5丁目17−3 花園神社内威徳稲荷
撮影日:2017年7月27日

新宿の花園神社には、三組の狛犬と狛狐が居ますが、今回は境内の威徳稲荷にある狛狐です。
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年代:嘉永6年(1853)
材質:石造
型式:他眷属型-狐(両子連れ)

右側が阿形、子狐を連れている。
左の前足で何かを押さえていたようだが、欠落している。
想像では玉を押さえていたのではないか。
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穏やかな表情で、ジッとこちらを注視している。
口をほんのわずか開いているので、阿形。
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連れている子狐
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左側が吽形、子狐を連れている。
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穏やかな表情で、ジッとこちらを注視している。
口を閉じているので、吽形。
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こちらの子狐は背中にしがみついている。
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尾は、両方とも筒形だが、尾の位置が阿形と吽形で違う。

阿形の尾
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吽形の尾
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年号は嘉永6年。
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狛狐というと、たいてい宝玉とか鍵とか稲を持っているものだが、ここの狛狐はそういうものを持っていないで、その代わり両方とも子狐を連れているのが珍しい。
顔も落ち着いた表情で、親しみやすい狛狐となっている。



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神楽坂毘沙門天善國寺の狛虎

20220319

所在地:東京都新宿区神楽坂5丁目36 毘沙門天善國寺本堂前
撮影日:2017年5月31日

神楽坂の象徴的な存在の毘沙門天に居るのが狛虎です。
毘沙門天は寅の年、寅の月、寅の日、寅の刻にこの世にお出ましになったことから、寅毘沙と呼ばれるそうで、その毘沙門天のお使いが虎ということで、虎が置かれている。

目指す狛虎は、本堂の前に居る。
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年代:嘉永元年(1848)
材質:石造
型式:他眷属型-虎


右側が阿形で、前足を立て蹲踞している。
一目で虎とわかる良い造形です。
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台石にも虎のレリーフが。
子虎を連れているイメージであろうか。
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その下の台石正面にある「不」に似た刻印は、明治初年のイギリス式測量の几号水準点で、残存しているものは全国的にも少ないそうである。
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今にも動きそうな態勢。
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顔は全てが丸い表現で、どう猛な表情。
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左側が吽形で、前足を立て蹲踞している。
一目でわかる良い造形です。
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台石にも虎のレリーフが。
二頭の子虎が遊んでいる。
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今にも動きそうな態勢。
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左の吽形には全身にヒビ割れや多少の欠けと縞模様に若干の磨耗があり、尾はほとんどが失われている。これは東京大空襲による損傷とその後の修復の痕とされる。痛々しい。
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顔は全てが丸い表現で、どう猛な表情。
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太い尾が、蛇行して上がっていき、背中に達している。
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この狛虎の特徴は、大きくて堂々としていて、どう猛な感じが良く出ていて、とても良い造形。
よくある子連れ狛犬のように、台石に子虎を配しているのがいい。
狛虎の代表例と言っていいと思う。
吽形の下の台石正面にある「不」に似た刻印は、明治初年のイギリス式測量の几号水準点で、とても珍しいものらしく、それも相まって、貴重な存在となっている。



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新宿・西向天神社の狛犬-2

20220216

所在地:東京都新宿区新宿6丁目21−1 西向天神社参道石段脇
撮影日:2017年7月27日

この神社には、江戸時代の狛犬二組が居るが、そのうち古い方の拝殿前の狛犬は既に記事にしています。

その記事を見る


今回は、参道石段のところに居る狛犬です。
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年代:弘化3年(1846)
材質:石造
型式:江戸流れ尾型、子連れ玉取り型

右側の阿形獅子。高い台の上で蹲踞して、子獅子を連れている。
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口を開いており、たてがみが巻き毛なので獅子。
耳を伏せ、目は奥まって目立たない。
眉は八の字にちょっと離れた所から左右に分かれて大きく渦を巻いている。
頬髯は、直毛が並んで最上部に巻き毛。顎髭はわからない。
たわみはほとんどなく、横に大きな口を開いて、乱杭歯はわずかにわかる。牙は目立たない。
四角い顔で、毛が豊富、表情はあまりよくわからない。
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連れている子獅子
前後の脚の間から顔を出している。
コロッとした丸っこい身体。
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左側の吽形獅子。高い台の上に蹲踞して、玉を押さえている。
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口を閉じており、たてがみが巻き毛なので獅子。
耳を伏せ、目は奥まって目立たない。
眉は八の字にちょっと離れた所から左右に分かれて大きく渦を巻いている。
頬髯は、大きく巻き毛。顎髭も小さな巻き毛が並ぶ。
横に大きな口を閉じて、乱杭歯をのぞかせている。牙はわかる。
四角い顔はほとんど毛に覆われて表情はあまりよくわからない。
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持っている玉には模様が刻まれている。蛇がついている。
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尾は平たく横に大きく綺麗に流れて、巻き毛は見られない。
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年代は、弘化3年(1846)。
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この狛犬は、江戸流れ尾型で、阿形が子獅子を連れ、吽形が玉を取っているもの。
連れている子獅子も可愛いが、
特徴的なのは、持っている玉だが、一般的につるんとした玉だが、ここのは玉に模様が刻まれているのが珍しい。
更にその玉に蛇が付いているのは、他には見られず珍しい。
蛇は水神のお使いなので、その関係の願いがあるということ。
顔は江戸狛犬の典型的なものである。



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高木神社の狛犬

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所在地:東京都墨田区押上2丁目37−9
撮影日:2017年9月1日

歴史クラブの「江戸再発見」グループの企画「スカイダック」の下見の際に撮影したもの。
東京都の狛犬を調べているときに、神社のHPの説明に「阿吽区別なし」とあったので興味を持って寄った。

高木神社入り口
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今回の狛犬は、拝殿前に居る。
ちょうど工事中で社殿はすっぽり覆われていた。
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年代:弘化2年銘(1845)奉納
材質:石造
型式:江戸流れ尾型、阿吽別なし

右側の獅子。蹲踞している。
左右とも口が半開きで、阿吽の区別なし。
乱石積みの上に安置されている。
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たてがみが巻き毛なので獅子。
たてがみは左右に分かれて巻き毛からきれいに流れて背中の真ん中あたりまで流れている。
口を半開きにしているが、左側と同様なので、やはり阿吽区別なく同型と判断。
耳を開いて聞き耳を立てている。
眉は豊富に横に流れて巻き毛となっている。目は奥目でドンクリ目。
鼻はむ小ぶりだが立っている。
頬髭は上に流れて巻き毛となる。顎鬚は横に流れて巻き毛に。一部欠損。
上唇が厚く、たわみは少ない。口は半開き歯はほとんど目立たない。
扁平で、どこも丸っこい顔だが、表情は威嚇的。
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左側の獅子。蹲踞している。
左右とも口が半開きで、阿吽の区別なし。
乱石積みの上に安置されている。
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たてがみが巻き毛なので獅子。
たてがみは左右に分かれて巻き毛からきれいに流れて背中の真ん中あたりまで流れている。
口を半開きにしているが、右側と同様なので、やはり阿吽区別なく同型と判断。
耳を開いて聞き耳を立てている。
眉は豊富に横に流れて巻き毛となっている。目は奥目でドンクリ目。
鼻は小ぶりだが立っている。
頬髭は上に流れて巻き毛となる。顎鬚は横に流れて巻き毛に。一部欠損。
上唇が厚く、たわみは少ない。口は半開き、乱杭歯をのぞかせ牙が右の牙だけ白く目立つ。
扁平で、どこも丸っこい顔だが、表情は威嚇的。
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尾は、左右に大きく綺麗に別れ、巻き毛は一つだけ。
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台座に「再建 弘化二乙巳年九月吉日(一八四五年)當村氏子中 外神田平永町代地 白鼠屋藤七」と銘が刻まれている。
奉納者の白鼠屋藤七は外神田平永町代地(現・千代田区神田末廣町の内)の横町入り口に住んでいましたが、ねずみを商うようになりやがて、屋号の白鼠屋が横町の通り名になったそうです。
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この狛犬の特徴は、神社のHPにあるように、左右とも口が半開きで阿吽の区別がないこと。
実は今までも、そんな狛犬があったのだが、強引に阿吽の区別をしていた例がある。
狛犬は、細かく見るとバリエーションが豊富で面白いのだが、阿吽についてもこういうのがあるのだと納得した。
江戸狛犬らしい顔がよく、たてがみと尾の流れ方も実に綺麗で良い狛犬だと思う。


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プロフィール

四季歩

Author:四季歩
とにかく歴史好きです。そして旅も好き。
写真が趣味なので、いきおい記事は写真が中心になります。

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