ビルエバンス at モントゥルー・ジャズ・フェスティヴァル
20081130

1. イントロダクション/ワン・フォー・ヘレン
2. ア・スリーピング・ビー
3. 伯爵の母
4. ナーディス
5. 愛するポーギー
6. あなたの口づけ
7. エンブレイサブル・ユー
8. いつか王子様が
9. ウォーキン・アップ
10. クワイエット・ナウ(追加曲)
Bill Evans (piano)
Eddie Gomez (bass)
Jack DeJohnette (drums)
「お城のエヴァンス」という愛称で親しまれている有名盤。
エディ・ゴメス(B)は66年にビル・エヴァンス・トリオに参加。彼はエヴァンスとラファロが築き上げたスタイルをきっちり踏襲し、以後11年の長きにわたってエヴァンスの女房役をつとめる。
ドラムスは、現代ジャズ界最高のドラマーであるジャック・デジョネット。
ジャック・ディジョネットが録音に加わっているのは、これ一枚だけ。
エヴァンスより15歳ほど年下の、若手2人は本盤録音時点ではまだまだ無名。後にコンテンポラリー・ジャズ界を背負って立つ2人のはつらつとしたプレイと、それに刺激されいつになく力強いタッチのエヴァンス。
さらに、世界有数のジャズ・フェスティヴァルでのライヴという付加価値が加わり、稀にみる名演が生まれた。
有名なスタンダードナンバー「愛するポーギー」、「いつか王子様が」などは学生のころ、よく聴いたナンバーだ。
いい曲というよりは、懐かしい曲ばかりである。
このアルバム、クリアーで臨場感あふれる録音のため、オーディオ・チェック用に聴いている人も多いというのを読んだことがある。
べ-スの音に圧倒され、ドラム特にシンバルの繊細さに気持ちが揺らぎ、エヴァンスのピアノに体が揺れてくる。
日本で最も売れているジャズのレコードは、ビル・エバンスの「ワルツ・フォー・テ゜ビー」かヘレン・メリルの「ヘレン・メリル ウィズ クリフォード・ブラウン」と言われている。
しかも曲で言えば、マイルスの「カインド・オブ・ブルー」と。
これにもエバンスは参加している。
というよりマイルスの要望で、ジャズ史に大きな影響を与えた1959年の「カインド・オブ・ブルー」のセッションに参加したのだ。
モードに根ざしたアドリブをこのアルバムで目指していたマイルスは、エヴァンスのアイディアが必要だった。
「カインド・オブ・ブルー」にはビル・エヴァンスの色彩が濃い。
マイルス信者の私にとっては、ビル・エバンスも何時聴いてもしっくりくる好きなプレイヤーである。
「カインド・オブ・ブルー」録音時のマイルスとエバンス

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