北陸の旅(3)/加賀屋(1)

20120808

加賀屋に泊まろうと思った理由は、あれこれ説明はいらないと思う。
旅行新聞社が主催する「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」で堂々31年連続総合1位に輝いている、「もてなしの心」を味わいたかったから。

タクシーで加賀屋に着いて、部屋に落ち着くまでの間でそれは実感させられた。
タクシーを降りると、既に4、5人の従業員が待っていて、トランクから荷物を降ろそうと行ったら、既に降ろされている。
タクシーのところで一人が「お名前をうかがってもよろしいですか」。
フロントに行くと既に私が何者かわかっている。
フロントから一人の女性がカートで荷物を運びながら部屋まで案内する途中、館内の案内を一通りしたが、その人が私たちの部屋担当の仲居さんだった。
タクシーのところで名前を告げたら、フロントにも仲居さんにもすぐに連絡が先行している。
チェックインが数分で終わったが、そのときには部屋の仲居さんが後ろで待っていたというわけである。
食事の給仕から、布団の上げ下げから、種々サービス、出発の際に送迎バスに乗り込むまで、全てこの人が一人で行ってくれた。
何か尋ねると、していた事を中断して、すぐに調べてくれる。
たかが一晩だが、帰るころには家族の一員みたいな気分になっていた。
ちなみに、この人70歳くらいの「おばあちゃん」なのである。
年配の方が、たった一人で、こちらの何の不満もなく、元気でテキパキと働いている。
やはり「恐るべし 加賀屋」であった。

これは翌朝撮った写真だが、左側が玄関。一番右側に小さく写ってる2棟は違う旅館。その左の白い9階建てが私が泊まった「能登客殿」で、その7階で、向かって右の角部屋だった。
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部屋は、従って西と北が海に面している。
北側の眺め。右側の平屋の部分が、後で出て来る琴の生演奏BGM付きのラウンジ。
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西側の窓には、夕陽が沈みかけている海が広がっている。
右側が能登島。
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で、その仲居さんがお茶を出しながら薦めてくれたのが、「館内美術品めぐりツアー」。
一時間ほどで、17時からのがまだ間に合うとのことで、希望したらすぐに手配してくれた。

館内ツアーのスタート場所、ラウンジの前に行くと、ここのBGMは琴の生演奏である。
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ぎりぎりエレベーターに乗れる10人くらいのグループに分かれてツアーがスタート。

まずはエレベーターから見える「四季の花(加賀友禅)
エレベーター前の吹き抜けに飾られていて、各階に華の名前が付けられているが、その花が染められている。
これは能登渚亭のエレベーター。
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能登客殿の入り口のところには、三段にわたってエレベーターが動いている。
吹き抜けに面したスケルトンのエレベーターが2基。
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その後ろには、スケルトンの窓側に加賀友禅の幕が置かれたエレベーターが3基。
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私の部屋は7階で、「朝顔の階」となっている。7階に到着すると、エレベーターの窓の外に朝顔の模様が見えるのだ。
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さらに、そのエレベーターの後ろに普通のエレベーターが3基用意されている。

だから、ここに来ると、吹き抜けを見渡せるスケルトンにするか、加賀友禅の絵を見ながら移動するエレベーターか、ごく普通のエレベーターにするか、迷うことになる(笑)


ちなみに、エレベーターは乗り込むとすぐに閉まる。快適である。

能登渚亭12階エレベーター前「寿松(輪島塗)/角野岩次」
現在、こんな大きなものは製作不可能とか。
まず良質の漆が確保できない。国内は岩手県でわずか採れるのみ、大半は中国から輸入。
金が高騰して、とてつもない金額になってしまう。
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黒漆に線刻し、金を埋め込んである。
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能登渚亭11階エレベーター前「竹(九谷焼)/武腰敏昭」
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60年に一度咲くと言う竹の花が描かれている。
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竹の節を表現。
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能登渚亭3階エレベーター前「加賀鳶(友禅壁画)/山水十久」
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能舞台
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能舞台の階に上がっていくエスカレーター。通路の両側に置かれた行燈をイメージしたものか。
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雪月花3階ギャラリー「大樋焼き茶碗/大樋長左衛門」
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雪月花3階ギャラリー「彩釉鉢(九谷焼)/人間国宝徳田八十吉」
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雪月花3階ギャラリー「壺(九谷焼)/人間国宝徳田八十吉」
高さ1mくらいありました。
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雪月花3階ギャラリー「加賀友禅/人間国宝木村雨山」
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雪月花4階エレベーター前「九谷焼/吉田美統」
金箔で花と葉を表現しているが、色の違いは金箔の厚さで出しているとの事。
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能登渚亭大浴場入り口「弁財天(友禅壁画)/二代由水十九」
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雪月花2階男性大浴場入り口「恵比寿(友禅壁画)/由水十久」
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能登渚亭1階エレベーター横、ラウンジ壁「加賀友禅/作家聞き漏らし」
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能登渚亭1階茶室「禅語・唐詩選/横西霞亭」
竹筆で書かれている。
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雪月花1階 祭り小屋前「輪島塗/西塚栄治・西塚龍」
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これで、一時間のツアーは終わったが、頂いたパンフレットを見ると、見たのはパンフレットに載っている作品の四分の一くらい。
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その他にも、おっこれは良いな、と立ち止まって見とれる作品がそこらぢゅうにあった。


北陸の旅 加賀屋(2)を読む




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コメント

No title

四季歩さん、こんにちは

加賀屋って、木造旅館ではなく、鉄筋コンクリートだったのですね! 名前から、てっきり、木造だと思っていました。

それにしても、美術品の数はすごいですね!

matsumoさん

コメントありがとうございます。
そうですね。
規模が規模ですからね。
巨大なのに吃驚しました。
内装が素晴らしいので、中に居たらまるで和の空間ですよ。

まだ四分の一くらいしか美術品を見ていないから、
また行かないといけませんね(笑)

No title

四季歩さま

初めまして。
加賀屋のレポートについて詳しく書かれており、とても参考になりました。
「能登客殿」というお部屋に宿泊されたとの事ですが、海に面しているお部屋の場合、とても素敵な景色を見ることができるのですね^^
来週両親が能登客殿に宿泊するそうなのですが、景色について気になっていたので画像付きで分かりやすく助かりました。
ありがとうございました^^。

ラブシックさま

コメントありがとうございます。
記事が、どなたかのお役に立てば、
とても嬉しいです。
このように書き込みしていただくと、
また頑張れます。

加賀屋は、本当に良い宿でした。
とても気持ち良く過ごせました。
また行きたいですね。
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プロフィール

四季歩

Author:四季歩
とにかく歴史好きです。そして旅も好き。
写真が趣味なので、いきおい記事は写真が中心になります。

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