龍勢祭り/埼玉県秩父市・吉田町

20121016

14日(日)、秩父の吉田地区にて行われる「龍勢まつり」に、市の歴史講座で知り合った仲間8人で行ってきました。
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「龍勢まつり」とはどんなものかというと、当地の椋神社に奉納される「農民ロケット」です。
椋神社の由緒はこのような説明があります。
 日本武尊当地赤柴にて道に迷われた折、お持ちになった鉾の先から一条の光が走り、その方向に大きな椋の木が立ち、根方の泉近くに猿田彦大神が立たれ、赤井坂に導かれる。これにより大勝を得られたので、尊は喜ばれて井泉の辺に鉾を神体として猿田彦大神を祀り給うた。
これを当社の創めとする。鉾より光の出た所を光明場(あかしば)という。

そして「龍勢まつり」については、
 椋神社縁起「椋五所大明神由来」(1725)によると、「日本武尊が奉持した鉾より発した光のさまを尊び、後世氏子民が光を飛ばす行事として、往古より神社前方の吉田川原で大火を焚きその燃えさしを力の限り投げて、その光でご神意をなぐさめ奉った。
火薬が発明されるや、これを用いて火花を飛ばし現在の龍勢のもととなった。夜間見るときは星のごとく、よって流星と書き、昼間見るときは雲中に龍の翔るがごとく、よって龍勢とも書く。
 現在の龍勢は松材を真二つに割って中をくり抜きこれに竹の綻(たが)をかけて火薬筒とする。この筒に硝石、炭、硫黄を原料にして黒色火薬を作り、きめ棒をかけやで打って詰め、最後に筒の底に錐で穴をもみ噴射口を開け、背負い物(しょいもの)と共に矢柄(長い竹竿)に組み付けて完成する。背負い物には、唐傘、のろせ、煙火、吊るし傘などがあり上りつめた龍勢から放たれてひらひらと落ちながら秋空をいろどる。
これらの製法は各集落に近年まで伝わり、現在では火薬製造の資格を得た27の流派がこれを受け継いでいる。

プログラムによると、今年打ち上げられる「龍勢」は30発。
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見物の会場には沢山の人が詰めかけています。
事前に桟敷席(畳4枚分)を購入していたので、悠々と見ていられました。
山の麓右のほうに櫓が小さく見えていますが、あれが発射台です。

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打ち上げの順番がくると、1年間にわたって構想を練り、丹誠込めて作り上げた龍勢をお披露目し、櫓までかついでいきます。
先端の火薬筒に「背負い物」が巻きつけられています。
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威勢よくかついで、櫓まで行進していきます。
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細心の注意を払いながら高さ約20メートルの打ち上げヤグラに龍勢をセットします。
ロープで引き上げ、導火線を付け、打ち上げ方向を定めます。
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準備が完了すると、「東西、トーザイー、ここに掛け置く龍の次第は…これを椋神社にご奉納~。」と口上(こうじょう)を述べて披露します。
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面白かったのは、ロケットを打ち上げている東大の先生と、ロケットの部品を製作している会社が奉納していました。東大の先生が「ロケットを打ち上げるのには複雑な計算を繰り返して上げるが、ここでは勘と度胸だけで立派に打ち上げている」と檄を飛ばしていました(笑)

地元の小学生や中学生が、それぞれ夢や願い事などを書いて、龍勢に背負わせて上げるときは、子供たちが口上櫓に上っていました。
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口上櫓の下には、上げる流派の人が幟を立てています。
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さて、口上が終わると、 導火線に火がはいり、打ち上げられます。
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点火後ごう音とともに、一瞬に龍勢が300~500メートル上空に昇りつめます。
上空に昇りつめた龍勢は仕掛けを披露します。
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成功!!
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いろいろな龍勢の仕掛けを見てください。落下傘に工夫をこらしています。紙飛行機や扇も見えます。
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龍勢は、孟宗竹を丸々一本使用しますが、それを落下傘で見事に横にして吊って降ろします。
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成功すれば、こうやって軟着陸!!
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離れた火薬筒もこのとおり。
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子供たちの願いの背負い物。肉眼ではこんな感じですが。
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撮ってきた写真を拡大すると。
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一杯、サインがしてありますね。
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紙飛行機
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大きな唐傘が!! 見事です。
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唐傘が一杯飛んでいます。
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パラグライダーも、うまく開いて成功!!
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打ち上げは「一発勝負」、当然成功だけではありません。色々と失敗もあります。
落下傘が開かずに、一直線。 地面に突き刺さります。
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落下傘がからまってしまいました。
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上がらないのもあります。発射台のところで、背負い物が打ち出されてしまってます。
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横の山腹に一直線(泣)
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一発勝負の難しさですね。失敗すると口上者が「来年は頑張ります」と涙声で捲土重来を約します。
また一年研鑽を積んで再チャレンジです。


龍勢見物の合間に、椋神社で行われていた神楽をちょっと見ました。一緒に行った仲間の話を総合すると、色々な神楽があったようで、来年はお神楽見物を主体にしようかなと思いました。
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椋神社の境内で縁起物を売っているのを、頂いてきました。
去年成功した落下傘で作った縁起物で、龍勢にちなみ「家運リュウセイ」、「商売リュウセイ」、学校の成績が「上がる」、大学・高校に「上がる」と言われる縁起物。
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火薬筒の模型のところに、落下傘がくくりつけられています。
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(了)


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コメント

No title

四季歩さん、こんにちは

これ、昨年も行かれましたよね。読ませていただいた記憶があります。ピンク色の煙とか、落下傘、傘が面白いですね。

お神楽は、いくつも上演されて本格的みたいですね。デジカメの動画機能を使用して、全部、撮るのもいいかもしれませんね。

matsumoさん

コメントありがとうございます。
そうです。去年に引き続き二回目です。
なかなか面白いですよ。
御神楽は、確かに動画のほうが良いですよね。
今度、撮ってみます。

中々面白い祭りですよね^^

おはようございます。
一度いきましたが、結構面白い祭りだった記憶があります。
落下傘などは細かく見ていなかったのですが、すごく凝っていたのですね。
椋神社のエイトマンの人形とか、龍勢会館の展示などが興味深かったのを覚えています。
今年も賑わったようですね^^

薄荷脳70 さん

コメントありがとうございます。
一度行かれたのなら、雰囲気はおわかりと思います。
楽しいですよね。
帰ってから、写真を拡大して喜んでいます(笑)
龍勢会館は、桟敷席を予約するときに行って、
ゆっくりと見てきました。
なかなか面白かったです。
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プロフィール

四季歩

Author:四季歩
とにかく歴史好きです。そして旅も好き。
写真が趣味なので、いきおい記事は写真が中心になります。

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