シベリウス/交響曲第1番 ホ短調 作品39

20130417

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指揮:レイフ・セーゲルスタム
演奏:ヘルシンキ・フィルハーモニック・オーケストラ
録音:2002年5月

シベリウスはこの第1番と番号が付けられた交響曲を作曲する前に、民族叙事詩「カレワラ」に基づき、独唱と合唱を伴うカンタータ風の「クレルヴォ交響曲」(1891~92年)を作曲していた。「クレルヴォ交響曲」から本作が作曲されるまでの間に声楽を伴わない標題付きの交響曲が計画されたが放棄されている。すでに交響詩の分野では「フィンランディア」を初め、「エン・サガ」、「トゥオネラの白鳥」を含む「4つの伝説曲」など代表作となる傑作を創作していた。
本作に着手する(1898年4月)直前の1898年3月にシベリウスはベルリンでベルリオーズの幻想交響曲を聴き、大きな感銘を受けたことを記している。そしてシベリウスは滞在先のベルリンで早速交響曲の作曲に着手したのだった。
この頃のシベリウスは、音楽院の大学教授の座にあったのだが、雑務が多く作曲もままならず、しかも酒におぼれ浪費癖をおぼえ、自堕落な生活を送っていた。
しかし、そんなシベリウスを心配する人たちの運動で「芸術家年金」が授与されることになり、彼は教授を辞めて、酒も葉巻も控えこの作品の作曲に専念した。
しかしそれも長続きはせず、酒に酔ったあげく乱闘騒ぎまで起こしている(苦笑)
5月にはフィンランドへ帰り、国内各地を移動しながら作曲を進め、1899年の初めに完成させた。

交響曲第1番では後年の交響曲に見られるような有機的な構成はみられないが、なにかしらのイメージを喚起させるような、幻想的な雰囲気を秘めています。
交響詩風交響曲とったイメージでしょうか。30代半ばの若きシベリウスの情熱がこの曲に反映されて、民族的であり、ロマン的な雰囲気に満ちていて、繊細、かつ大胆であり、私にはとても魅力的に聴こえます。

第1楽章 Andante, ma non troppo - Allegro energico  
序奏付きソナタ形式。ティンパニのトレモロの上でクラリネットが寂しげな序奏主題を奏でる。突然第2ヴァイオリンが刻みを始め、アレグロ・エネルジーコの主部に入ると、残りの弦楽器が第1主題を提示する。この主題はシベリウス特有の雄大な広がりを感じさせる。第1主題がおさまったところで、ハープの特徴的な伴奏を伴ったフルートの副主題の後、オーボエが第2主題を提示する。展開部は幻想的で交響曲と言うよりは交響詩を連想させる。型どおりの再現部の後、終結部は金管楽器の重々しい響きに続いてピツィカートで締めくくられる。

第2楽章 Andante (ma non troppo lento)  
三部形式。第1主題は第1ヴァイオリンとチェロで演奏される穏やかなもの、第2主題はファゴットから木管楽器がフガート風に受け渡す。さらに副主題で盛り上がった後、中間部に入る。ここではホルンが穏やかな主題を奏でる。この後副主題を巧みに使いながら盛り上がり最初の主題が回帰する。

第3楽章 Scherzo.Allegro  
三部形式。スケルツォ主題はティンパニに導かれ、弦楽器、木管、ホルンが掛け合いながら提示する荒々しいものである。トリオ部分ではホルンが主体となり、伸びやかな牧歌を歌う。スケルツォが回帰すると、最初とは楽器の組み合わせや手順を変えて発展する。

第4楽章 Finale(Quasi una Fantasia).Andante - Allegro molto - Andante assai - Allegro molto come prima - Andante (ma non troppo)  
序奏付きソナタ形式。「幻想風に」という指示通り、幻想曲や交響詩のような楽章である。アンダンテの序奏では、第1楽章冒頭の序奏主題が弦楽器によりユニゾンで演奏される。アレグロ・モルトの主部ではクラリネットとファゴット、オーボエが不安げな第1主題を提示する。この主題が強さを増し、シンバルや大太鼓がアクセントをつけたところでヴァイオリンが下降音型で崩れ落ち、アンダンテ・アッサイの第2主題がヴァイオリンのユニゾンで切々と歌われる。やがてアレグロ・モルトに戻って第1主題による展開部に入る。そのまま再現部に入り、第1主題を再現した後、再びアンダンテとなり第2主題の再現が行われるが、曲はそのまま拡大を続けクライマックスを築き上げる。その後第1主題によるコーダとなり、急速に減衰し最後はピツィカートで曲を閉じる。
(以上Wikipediaから)

指揮のレイフ・セーゲルスタムは、1944年フィンランドのヴァーサ出身。
なによりも、彼の風貌がいい(笑)
サンタが指揮しているようじゃないですか。
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シベリウス音楽院やニューヨークのジュリアード音楽院で学び、指揮のかたわら随分作曲もしているとの事。
この録音はヘルシンキ・フィルの音楽監督をしていたときのものだから、いわば子飼いのヘルシンキ・フィルの良いところをとことん曳きだしていると思われる。
骨太でダイナミック、そして、これぞシベリウスと思わせる旋律の美しさ。
とても気に入ってます。


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コメント

No title

四季歩さん、こんにちは

「ヘルシンキ・フィル」の初来日時に渡辺暁雄が指揮した交響曲第1番の実況録音CDを探し出して、久しぶりに聴きました。

交響曲2番の方が遙かに私の好みでしたが、それでも、「佳作」と言う感じがしました。

matsumoさん

コメントありがとうございます。
そうですよね。
一般的に2番の評価が高いと思います。
私は、今1番から私の好きな作曲家の作品を
聴きすすめているので、取り上げました。

シベリウスの作品は、どれも好きです。
とても凛々しい感じがいいですね。
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四季歩

Author:四季歩
とにかく歴史好きです。そして旅も好き。
写真が趣味なので、いきおい記事は写真が中心になります。

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