ショスタコーヴィチ/交響曲第1番 ヘ短調 作品10

20130528

今回記事にするのは、この全集に入っている曲です。
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この全集は、オランダの新聞社「フォルクスクラント」がライセンス発売したセットで、10枚のCD、付いている解説はオランダ語のみである(苦笑)
マリス・ヤンソン指揮で、ベルリン・フィル、ウィーン・フィル、バイエルン放送響、フィラデルフィア管、サンクト・ペテルブルグ・フィル、ピッツバーグ響、ロンドン・フィル、オスロ・フィルという世界各国の8つのオーケストラを指揮して完成させた国際色豊かなもの。
なんでも、1枚ずつ発売される都度かなり評判になっていたものが、かなりの廉価のセットということで、最初の単売で揃えた方には申し訳ない、とどこかに書いてありました(笑)

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指揮:マリス・ヤンソンス
演奏:ベルリン・フィルハーモニー
1994年6月デジタル録音
フォルクスクラント」ライセンスセットのCD01

この曲は、レニングラード音楽院の卒業制作として作曲された、ショスタコーヴィチ19歳の時の作品です。全体として清新で軽妙洒脱さにあふれ、巧みな管弦楽法を駆使したこの作品はすでにその後の活躍を予感させる完成度を示しています。この作品の発表によりショスタコーヴィチは「現代のモーツァルト」とまでたたえられ、ブルーノ・ワルター、オットー・クレンペラー、アルトゥーロ・トスカニーニ、アルバン・ベルクらにより賞賛され、西側への紹介が行われるなど音楽界に衝撃的なデビューを果たすこととなりました。

ピアノが重要な役割を担い、ピアノ協奏曲風の場面もある曲です。

第1楽章 Allegretto - Allegro non troppo
冒頭部はトランペットとファゴットによる軽妙で不安さの伴う導入部から、ソナタ形式によるさまざまな展開部を経て、もとの導入部に戻る。

第2楽章 Allegro - Meno mosso - Allegro - Meno mosso
アレグロからメノ・モッソのトリオを経て、ピアノが活躍するアレグロの再現を経て、トリオ主題によるコーダへと一気に演奏される。モダンでスピード感あふれるスケルツォである。初演時はアンコール演奏された。

第3楽章 Lento - Largo - [Lento] (attacca:)
三部形式の緩序楽章で、ワーグナーの『トリスタンとイゾルデ』の旋律がチェロ独奏に引用されるなど後期ロマン派の影響が見られる。小太鼓のトレモロがクレシェンドで響き、アタッカで切れ目なく最終楽章に移る。

第4楽章 Allegro molto - Lento - Allegro molto - Meno mosso - Allegro molto - Molto meno mosso - Adagio
不安で重々しいレントの導入部から激しいアレグロ・モルトの2つの主題に移る。2つの主題が巧妙に変化し、最後はトランペットにより導入部が堂々と奏でられ、トゥッティ(総奏)で華々しく終わる。


なにしろ、マリス・ヤンソンス&ベルリン・フィルハーモニーのこの演奏が初めて聴くものなので、「ヤンソンは・・・」なんて生意気なことは言えません(笑)

第2楽章の、ピアノが絡んで活躍するところとか、第3楽章のオーボエと独奏チェロの旋律が深く哀切な感じを出しているところに、何度も鳴り響くトランペット。
そして、レントから渦巻くように盛り上がる終楽章の頂点で、オケは全休止してしまい、前にトランペットが吹いた主題をティンパニが響かせる。

ショスタコらしき瞬間があちこちにあって、なかなか良い曲だと思いました。
19歳で、こうですか・・・・・・・・ショスタコ恐るべしです。


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コメント

No title

四季歩さん、こんにちは

最近は新譜発売の5~10年後位にボックスセットになるの、結構、多いですね。四季歩さんが買われたトスカニーニ大全集も同様ですし。雑誌レコード芸術に書いてありましたが、欧州ではCDがさっぱり売れない状態のようで、余計にボックス・低価格化に拍車がかかっているようです。まあ、元々、欧州では録音よりコンサートと言う人が多いそうですし。

トスカニーニはショスタコーヴィッチの交響曲の録音として第1・第7番を残していたと思いますが、当時はソ連ですので、ショスタコーヴィッチには一銭も著作権料を支払っていなかったのだそうです。勿論、コンサートもですが。

matsumo さん

コメントありがとうございます。
ほんとに、CDは安くなりましたね。
私のように貧乏性は、安いとかえって音質が心配に
なったりします(笑)
ショスタコに関しては、音楽性の話のほかにも、
色々な話題がつきなくて、面白いですよね。

亀レスです

若々しいながら見事なまでにその語法を確立してみせた第1番に始まり、空疎な歓喜の第5番、スターリンへの挑戦状に思える第8番~第10番、高い完成度を見せた第13番、そして黄泉の彼方へ消えゆく作曲者自身を感じさせる第15番。。私にとってショスタコーヴィチの交響曲は、遥か彼方へ伸びる道のような存在です。

ゆうさん

コメントありがとうございます。
ショスタコって、好き嫌いの激しい作曲家ですよね。
私は、何故か惹かれてしまってます。
だいたい、スターリンはじめ政権に対する、
しぶとさ!!
そのくせ、音楽の繊細さ。
人間像にも関心大ですが、結局は、彼の音楽ですね。
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四季歩

Author:四季歩
とにかく歴史好きです。そして旅も好き。
写真が趣味なので、いきおい記事は写真が中心になります。

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