『居眠り磐音 江戸双紙』第37巻「一矢ノ秋」&第38巻「東雲ノ空」/佐伯泰英

20130904

第37巻「一矢ノ秋」

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この巻では、まず品川柳次郎がお有と所帯を持って1年がたち、仲人の桂川甫周にあいさつに行き、ついでに診察をしてもらい、お有がめでたく妊娠していることがはっきりした。
坂崎磐音とおこんは、尾張名古屋を出るときに尾州茶屋中島家が京都の本家に身を寄せるように手配したが、その筋は容易に推測されるとして、途中で味方の眼もくらまし、実は霧子の育った、高野山内八葉外八葉のうちにある雑賀衆の隠里「姥捨の郷」にて日々を過ごしていた。そこには弥助、霧子に加えて途中から合流した松平辰平と重富利次郎も一緒であった。おこんは男子を出産し、「空也」と磐音は名付け、その子もすくすくと成長して、二歳になっていた。

田沼の刺客雹田平も、ようやく磐音たちのありかを捉え、唐人などの百から二百人の刺客でもって襲う手立ての準備を進めている。
しかし、弥助と雑賀衆もまた、京に潜んでいる雹田平を京都の茶屋本家の協力で網にかけて、監視下においていた。茶屋は徳川家の細作の家系、その力もまたすごかった。

磐音は、刺客雹田平らとの決戦が近いと感じ、その決戦の後江戸にもどる決心をし、松平辰平を密かに江戸に送り関係者にその情報をもたらす。重富利次郎もまた尾張に派遣され、磐音が尾張に滞在中懇意となった尾張徳川家重臣などに、江戸に出て田沼との勝負の際の布石をしていた。

田沼意次の愛妾「おすな」が、女人禁制の高野山奥の院に、田沼の代参として、しかも駕籠に乗ったまま入り込むことを高野山に通告してきた。もちろんこれは磐音を攻撃する雹田平らの指揮をするためである。
いよいよ決戦の時が来た。

この巻で磐音が相対したのは、雹田平の唐人剣、その他は特に流派の説明なし。
小田平助が相対したのが、剛毅一刀流。


第38巻「東雲ノ空」

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この巻では、六郷の渡しを磐音と思しき7人の連れが大っぴらに渡ろうとして、待ち構えていた田沼の密偵たちに阻まれるが、それは品川柳次郎とお有の夫婦を含む、目くらましの一行であった。磐音とおこんは小田平助とともに密かに多摩川の丸子の渡しを渡っていた。いよいよ磐音たち一行が帰って来たのである。おこんのお腹には二人目の子が出来ていた。
江戸に来る前に、磐音たちは京都に1か月滞在し、高野山奥之院副教導の室町光然や茶屋本家の力を借り、朝廷の公家にも会い、田沼打倒の布石を打った。その後尾張名古屋にも3か月滞在し、尾張徳川家重臣と再会し、田沼に対する包囲網を強化していた。

両国橋を空也の両手を磐音とおこんが引いて、三人で歩いて渡り、江戸に戻ってきたことを確信した。
磐音たちは、小梅村にある今津屋の寮で生活を始める。今津屋はなんと隣家を買い取り、道場をこしらえていた。
小田平助の案内で磐音が中に入ると、佐々木道場の懐かしい門弟が十人ほど出迎えてくれた。佐々木道場の再興である。

重富利次郎は、土佐高知藩江戸上屋敷に磐音と共に父母に無事江戸に帰着の報告にいくが、その際振袖をおこんに着せられた霧子を同道する。
松平辰平もまた磐音と共に、旗本松平家に帰着のあいさつにいくが、母は福岡の大商人箱崎屋治郎平の末娘お杏から厚い手紙の束を手にして待っていた。

この巻で磐音が相対したのは、天真正伝神道流、公儀御庭番衆道潅組頭甲賀濡八、相州一刀流、その他は特に流派の説明なし。


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コメント

No title

四季歩さん、こんにちは

この2巻は読んでいます。それにしても、雹田平は妖術使いと言うか、ともかく、気持ち悪すぎる上、強すぎですね。また、隠れ里も多数の人が殺されたり怪我をしたりで、磐音は疫病神だと思いました。

第38巻はとりあえず、戻れて良かった良かったと言う感じでした。

matsumoさん

コメントありがとうございます。
高野山の更に奥というのは、「役小角」の本とかでも
読んだことがあり、興味がありますね。

私は、こんなに早く江戸に帰ってくるとは思っていませんでした。

逆にもっと方々に行って欲しかったなあ。
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Author:四季歩
とにかく歴史好きです。そして旅も好き。
写真が趣味なので、いきおい記事は写真が中心になります。

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