マルドゥック・スクランブル・圧縮編

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冲方丁(うぶかた・とう)氏のSF小説をアニメ映画化したものです。小説の方は第24回日本SF大賞受賞作品。
冲方丁氏の最近の本、「天地明察」、「水戸光圀伝」は大ヒットしました。
私は、そのころSFもよく読んでいたこともあって、「日本SF大賞」となった冲方丁著「マルドゥック・スクランブル」を2003年に読んで、その面白さにはまって、冲方丁氏のファンとなりました。
ところが、いつしか氏の本が出なくなって、私も忘れかけたころ、「天地明察」が出てきたので本当にビックリしました。

この劇場版『マルドゥック・スクランブル 圧縮』は、2010年11月に公開されていたんですが、私は知らなくて最近アマゾンでひょんなことから知って、ブルーレイを購入しました。

【ストーリー】
孤独な少女娼婦バロットは、彼女を拾い、生かしたシェルに対してその真実を求める。しかし、自分に与えられた全てを知ろうとしたバロットの行為を知ったシェルは、彼女が乗った車を爆破する。死の淵を漂う間、バロットは意識の奥深くで自問する。「自分は生きたいのか。死にたいのか。
そして、シェルの裏の顔を知り、彼を追っていた委任事件担当官のドクター・イースターとウフコックは、人命保護を目的とした緊急法令“マルドゥック・スクランブル-09”により、バロットの全身の皮膚を強化繊維で再構成させ、彼女を救う。
「何故、殺されたのか」「何故、私なのか」…相次ぐ疑問が押し寄せる中、バロットはウフコックやイースターとの関わりを通していくうちに、 「生きる」ことを選択する。
そんな中、彼女が生きていることを知ったシェルは、09委任事件担当官であるボイルドを雇い、バロット抹殺を指示。バロット、そしてボイルドと深い因縁関係にあるウフコックによる、決死の戦いが始まる…。

【キャスト】
ルーン=バロット(RUNE BALOT):
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本作の主人公。少女娼婦だった。
シェルの計画により命を落としそうになるが、生命の保護などに限って禁じられた科学技術の使用を認める「マルドゥック・スクランブル-09法」に基づき、全身に金属繊維による人工皮膚を移植され一命を取り留め、それにより常人より遥かに優れた身体能力と体感覚、あらゆる電子機器を触れずに操作する能力を得る。もともと一保護証人であったが、とあることをきっかけにウフコック、イースターとともに積極的にシェルの犯罪を追う事になる。その過程で否応なく多くの戦いに巻き込まれ被害者から加害者へと変わり、そこから様々な人間や弱肉強食の世界に生きる者たちと語らい、時に戦うことで真に闘う意味と自分の存在の意義を確立していく。

ウフコック・ペンティーノ:
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委任事件担当捜査官。人語を解する金色のネズミ型万能兵器。体を複数の次元に分割しており、また亜空間に貯蔵してある物質を使って様々な兵器や道具に変化(ターン)することができる。イースター、フェイスマン等が在籍した宇宙戦略研究所で開発され、匂いを元に人間の感情を読み取る能力を持っており、研究所では「金の卵」と呼ばれた。かつてはボイルドとパートナーシップを組み、マルドゥック・スクランブル-09法に基づく証人保護プログラムに従事していたが、とある麻薬事件においてボイルドに濫用され、それを機にボイルドとは決別、道具存在としての自我を確立した。またその時の経験により、周囲を感知するセンサーを全身に装備している。誠実で思慮深い性格だが、物事を真面目に考えて悩む癖があり、名前と引っ掛けて「煮え切らない」と周囲から揶揄されることもある。尻尾をつままれて持ち上げられると怒る。
何にでも変身できるので、バロットのボディスーツに変身して一緒に行動する事が多い。

ドクター・イースター:
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委任事件担当捜査官。かつては宇宙戦略研究所(今の"楽園")の研究者だったが、戦争終結による研究所の廃棄が決定された際、ウフコック、ボイルド等と共に研究所を出てマルドゥック・スクランブル-09法に基づく証人保護プログラムに従事した。またバロットの人工皮膚の技術やボイルドの擬似人工重力の技術はこの研究所で開発されたもので、ボイルドの不眠活動機能についてはイースターも直接開発に関与した。シェルに殺されかけて全身大火傷を負ったバロットを救い、バロットの証言を元にシェルの犯罪を追う。

ディムズデイル・ボイルド:
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かつてのウフコックのパートナー、そしてウフコックを濫用の限りを尽くした男。委任事件担当捜査官。かつての大陸国家との戦争では空挺部隊員、いわゆるエリートであったが、戦争の激化により、任務に就く際に覚醒剤を服用しその中毒により味方を誤爆する。その後軍隊を除隊し、宇宙戦略研究所に保護される。その時の枯れ果てたような姿から「錆びた銃(ラスティ・ポンプ)」というあだ名をつけられる。研究所で麻薬中毒の治療を受けたが、その際に研究所の創始者、“三博士”の一人のクリストファー・ロビンプラント・オクトーバーの提案により開発されたばかりのウフコックとパートナーシップを結んだ。また、研究所で特殊検診を受け人工的に擬似重力を発生させる能力と、睡眠をまったく必要としない体を得た。


原作は、冲方丁氏らしく心の襞の一枚一枚に至るまで書き込んでいく感じなので、当然時間の制約がある映画ということになると、やはり不満は残りますが、印象はかなり良かった。
深刻なトラウマであろう悲惨な過去を抱えた少女の心理変化の描写が丁寧で好印象。

蘇ったバロットは同じ技術を用いられ様々な道具や武器にターン(変化)することが可能な金色のネズミ「ウフコック=ペンティーノ」と街へ出掛け、会話し、その優しさに触れ「何故自分が殺されかけたのか?」「何故自分だったのか?」を探す場面はいいですね。

だが過去の事件により袂を分かつ事となったものの、再びウフコックをその手に取り戻さんとするボイルドはバロットの事件を無かったものにするべく暗殺集団を雇いバロットの元へ向かわせる。
その暗殺集団がすごくグロテスク。
殺害した相手の「眼」を体に移植しコレクションする「ミンチ・ザ・ウィンク」
殺害した女性の乳房を身体中に移植している「フレッシュ・ザ・パイク」
殺害された相手の髪や皮膚を移植している「レア・ザ・ヘア」
殺害した相手の指を自らの指に移植し、更にアクセサリーにもしている「ミディアム・ザ・フィンガーネイル」
リーダーであり、殺害した女性の性器を左手の手のひらに移植している「ウェルダン・ザ・プッシーハンド」

しかし彼ら「畜産業者」は超人的な能力を得たバロットの敵ではなく、次々と撃破されていきます。
その中で敵を倒すという「征服感」とそれを自らの力で成し遂げる「達成感」、そしてそれらから来る「快感」から己に酔いしれてしまうバロット。
だが手にしたウフコックの銃から大量の流血が起こる。
それは拒絶反応を示した事による出血です。
そこへボイルドがウフコックがパートナーだった頃に身体の一部が変化させた銃を手にバロットの前に姿を現す。
しかしウフコックは流血し嘔吐する拒絶反応を起こしながらもそれに耐え、バロットを救おうとする。
「何故濫用するバロットを許すのか?」
超人的な能力を得たバロット以上の戦闘力で迫るボイルドの追撃から必死に逃げるバロット。
「ごめんなさい、ウフコック。ごめんなさい、行かないで。私の手の中にいて!」
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コメント

No title

四季歩さん、こんにちは

アニメですか、映画自体を観なくなったこともあり、ほとんど観ていません。多分、最後に映画館で観たアニメは、池袋の映画館で4本立ての「ルパン三世 カリオストロの城」、「天空の城ラピュタ」ほかだった気がします。勿論、TVアニメは放送されているたまに観ることがありますが。

SF小説も最近はほとんど読まないです。でも、こちらの方は、E・E・スミスの「レンズマン・シリーズ」全6巻の大ファンです。四季歩さん、もし、読まれたことがなかったら、お勧めのSFです。と言っても、これはカウボーイを宇宙に出したような話ですが。

No title

あ、考えてみれば、「銀河英雄伝説」シリーズもSFに入りますね。こちらは全部、読破、また、アニメの方もかなり観ています。

matsumo さん

コメントありがとうございます。
宮崎もののアニメは好きで、テレビで放送されると、
たいてい見ています。
コレクションに入っているのは「紅の豚」ですね。
自分のコレクションには、このように好きな作家の本が
映像化されたものとか、映像が特に凝ったものですね。
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プロフィール

四季歩

Author:四季歩
とにかく歴史好きです。そして旅も好き。
写真が趣味なので、いきおい記事は写真が中心になります。

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