高龗神 (たかおかみのかみ)/日本の神々の話

20140830

記紀神話で、神産みにおいて伊邪那岐神が迦具土神を斬り殺した際に生まれた神ですが、記紀において神の名に違いがあります。

『古事記』では、伊邪那岐神が火の神迦具土神の首を斬られたおりに、 その剣の柄に集まった血が、手の指の股から洩れ出てできた二神の御名を闇淤加美神(くらおかみのかみ)と闇御津羽神(くらみつはのかみ)としている。
『日本書紀』の一書には、剣の柄頭からしたたる血から、暗龗(くらおかみ)、闇山祇(くらやまつみ)、闇罔象(くらみつは)が生まれたとある。
また『日本書紀』の一書には、斬られた軻遇突智が三つに分かれ、雷神、大山祇神と共に高龗神(たかおかみのかみ)が生まれたとあります。

高は闇(くら、谷のこと)に対して山峰を指し、古来から闇淤加美神とともに雨を司る神として信仰されている。
闇(くら)は谷あいの意味。淤加美神は、古来より雨を司る龍神。
高・闇の神として対の信仰があるが、高・闇の両神は同神であるという説もある。

そして『古事記』においては、淤加美神の娘に日河比売(ひかはひめ)がおり、スサノオの孫の布波能母遅久奴須奴神(ふはのもぢくぬすぬのかみ)と日河比売との間に深淵之水夜礼花神(ふかふちのみづやれはなのかみ)が生まれ、この神の孫が大国主神であるとしています。

これらの神を祭神として雨乞いに信仰されたのは、奈良時代から信仰されている吉野山中の丹生川上神社であり、平安遷都後は丹生川上神社に加えて京都の貴船神社です。
いずれも雨乞いの神社として信仰されましたが、祈雨の場合は黒馬、止雨の場合は赤か白の馬を奉納しました。
それが生き馬の代わりに馬形の板となり、現在の絵馬になっています。

丹生川上神社は、延喜式でも明神大社として記載されており、神階も従二位、二十二社にも入って崇敬されていました。
しかし戦国時代以降衰微してしまい、明治初期には所在が分からなくなっていました。
そして現在、研究再見の経過から、丹生川上神社上社、丹生川上神社下社、丹生川上神社(中社)の三社となっています。

○丹生川上神社上社ホームページの説明
御祭神は、高龗大神(たかおかみのおおかみ)
相殿神として大山祇神(おおやまつみのかみ)、大雷神(おおいかづちのかみ)。

高龗大神は龍神にて水・雨を掌られる大神様です。生きとし生けるものは、すべて水無くしては生命を保持することはできません。
そして、「農」を以て国の基礎としてきた我が国においては、雨を降らせ、また止めるなど、雨を掌られるこの大神様に対する人々の尊崇の念は極めて篤く、古来より今日に至るまで変わることなく続いています。
この大神は、神代において伊弉諾尊(いざなぎのみこと)が火の神かぐつち神を斬り給うた時に生(あ)れませる神様です。
「高龗大神」は山の峰の龍神、下社に祀る「闇龗神」は谷底に棲まれる龍神のことです。

○そして、丹生川上神社(中社)では、
本殿には罔象女神(みつはのめのかみ)、相殿に伊邪奈岐命・伊邪奈美命をお祀りしています。

◎私がお参りしたのは、品川の荏原神社です。
荏原神社の説明では、
元明天皇の御代、和銅2年(709年)9月9日に、奈良の元官幣大社・丹生川上神社より高龗神(龍神)を勧請し、長元2年(1029年)9月16日に神明宮、宝治元年(1247年)6月19日に京都八坂神社より牛頭天王を勧請し、古より品川の龍神さまとして、源氏、徳川、上杉等、多くの武家の信仰を受けて現在に至っています。
となっています。

品川の荏原神社にお参りした時に吃驚したのは、拝殿の庇の上左右から龍の頭が覗いています。こんなのは初めて見ました。おそらく、ここでしか見られないのでは。
これが龍神でしょうね。
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コメント

No title

四季歩さん、こんにちは

雨乞いとしては、関東では丹沢山地の「大山」が有名ですね。中腹にある「阿夫利神社」は「雨降り神社」とも言われているそうですし。後は、上州の「榛名神社」も有名らしいですが、こちらは行ったことがありません。

別な話ですが、京都の「貴船神社」、ずっと、「きふね じんじゃ」と読んでいましたが、山村美紗の小説を読むようになってから、「きぶね じんじゃ」と読むのが正しいと知りました。全く日本語の読みは難しいです。

matsumoさん

コメントありがとうございます。
この神にかぎらず、水にまつわる神社は多いですよね。
農業にとっては天候によってほとんど決まりますからね。
この願いは切実ですね。
日本語の読みについては、教わるしかありませんね。
ある意味正解がないですからね。
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Author:四季歩
とにかく歴史好きです。そして旅も好き。
写真が趣味なので、いきおい記事は写真が中心になります。

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