佐波波地祇神社(延喜式内論社)/茨城県北茨城市大津町

20140930

所在地:茨城県北茨城市大津町(字宮平)1532番地

歴史クラブの行事「関八州式内社めぐり」で常陸國の二回目を26日(金)に行ってきました。その最初が当社です。

社号標
式内社 常陸國多珂郡 佐波波地祇(神)社、旧郷社
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実際は、ここから境内までかなりの石段があるということで、全員バスで境内横の駐車場まで上がり、参拝が済んだ後、足の達者な者だけで時間をもらって、駆け足ぎみにここまで下ってきました。

社号標のところにあった、素鶩神社。
これは須賀神社(すがじんじゃ)のことで、「牛頭天王・須佐之男命(すさのおのみこと)を祭神とする祇園信仰の神社。日本全国に存在する。「すが」は「須我」「清」「酒賀」「素鵞」などとも表記される。」とあります。
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少し上がると一之鳥居があります。
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一之鳥居から見下ろした大津港。
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そこから少し歩いて、いよいよ神社のある唐帰山(からかいざん=海抜55m)を登ります。
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石段の途中に「伍社稲荷」があります。
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石段の途中の二之鳥居
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文化14年(1817)の二十三夜塔。
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石段の天辺から見下ろす。
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海がきれいに見えます。
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石段の最上部から参道に三組の狛犬がびっしり、という感じで並んでいます。
最初の組。
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二組目
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三組目
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手水舎
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三之鳥居
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境内は、ほどほどの広さ。
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権現造りの拝殿
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由 緒:
創立の起源は古<、延書式神名帳に常陸国延書式内社二十八社の一社と記載されている事、又、「日本三代実録」に、「清和天皇貞観元年(859)4月26日従五位下を授けられた佐波波神云々」とあり、少な<とも1200年前には創立されたと伝えられる。
又、社伝によれば、日本武尊が武将を率いて乗征した際、この沖で逆浪に漂うこと数日、一夜、神人が霊雲に乗りて夢枕に立ち、「吾ハ佐波波神也、今皇子ノ船ヲ守護センガタメ釆レリ、直チニ順風卜為サン」とのお言葉があり、夢から醒めると、果たしてその通りになった。そこで、弊を奉り、佐波波の山を敬ったという。その後、沖を通る船を守護し、逆風に会い異国に漂っても、大神の助けがあって帰ってきた例があったため、唐帰(からかい)の宮と称した。社頭には松の巨木が多数あり、宮の松・唐葺(からかい)の松といわれ、船の往来の目印となつていた。
古<は六所明神と尊称されていたが、元禄年間(1688-1696)に西山公(せいざんこう=徳川光國)が神徳を祈願して神鏡一面を奉納し、大宮大明神の尊称を奉った。以来、水戸藩の厚い崇敬を受けた。江戸時代の大津は水戸藩随-の漁港であった。明治2年に郷社、-時村社とされたが明治13年に郷社に復帰した。

拝殿の前の唐金造灯篭。大津機関士組合奉納とある。
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鉄の天水桶。大津港船主一同奉納とある。
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拝殿の破風は二重で、向拝は唐破風となっている。
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向拝の彫刻では波の彫刻が目立つ。
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社額は「佐波波地祇神社」で、横に「大宮大明神」の古い額が並ぶ。
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拝殿内部
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主祭神は天日方奇日方命(あめひかた<しひかたのみこと)で、大己貴命の孫の事代主命の第3皇子で神武天皇に仕え、東夷征伐に功を挙げた神様。
配神として、大己貴命、事代主命、大物主命、媛蹈鞴五十鈴媛命(ひめたたらいすずひめのみこと)、五十鈴依姫命(いすずよりひめのみこと)の5神となっています。

ここは、当初六所明神と云われ、大宮大明神と称された。
6つのお宮がここにあって、徳川光國が大宮大明神としたときに合祀したのか。
たぶん明治になって、今の社名にし、祭神を天日方奇日方命としたのでしょう。
享保12年(1727)造営の本殿の千木が平削ぎとなっていて、これは女神の場合にこうするので、今の祭神とは合っていません。
どうも「佐波波神」というのがはっきりしない。
日本武尊と佐波波神の話が、弟橘比売命の話と似ているのが気になるのですが。

神紋は「右三つ巴」
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拝殿に「御船祭」の絵馬がかかっていました。
国選択無形民俗文化財、県指定無形民俗文化財の「常陸大津の御船祭」(ひたちおおつのおふねまつり)です。
この祭、いつ頃始まったかは不明ですが、漁師町ならではの勇壮で華やかな祭りで、5年毎に春の大祭時に行われる。5月2日の宵祭りでは、夜間暗闇の中で佐波波地祇神社の本殿より神輿に「御分霊写しの儀」が行われる。3日の本祭りでは、諏訪神社(境内社)下で神輿は飾り立てられた神船に移される。神輿を乗せた10トン程の神船には囃子方も乗り、この船を200人を超える若衆が掛け声とともに、船を揺らしながら5時間程かけて陸路、浜辺近<の津之神社(境外社)迄曳いて行<。船の移動方法は、船底には山車のような車輪は無<、ソロバンと呼ばれる木枠を道に敷いてその上を船を滑らすように人力で曳いてい<。津之神社下で下された神輿は水中に入れられ、潮垢離(しおごり)の神事を行った後、神社に帰還する。かって神船は海上を通っていたが、その後海上部分が陸地となった為、現在のような陸上で船を引っ張る形式になったとの事。尚、今年この祭が行われた事から、次回実施は5年後の平成31年5月となります。
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社 殿:
本殿:流造り正面軒唐破風嗣葺き=享保12年(1727)造営、平成8年(1996)修復。
弊殿・拝殿:権現造り。明治11年造営、嗣葺き=昭和8年(1933)修復。
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拝殿横に、御船祭のミニチュアと思われる船が飾ってあった。
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本殿
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拝殿前、右に唐帰の井戸がある。三百年間水が絶えずに湧き出ているそうです
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社殿の右手に「かね牛」。
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ここから境内社です。祭神のわからない沢山の石祠がありました。ここでは分かっている社のみ掲載します。

八坂神社
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淡島神社
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伏見、三社、穴守稲荷大明神
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右から二番目の大国天のみわかる。
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丸徳稲荷神社
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大黒様
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浜諏訪神社
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武田姫稲荷
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武田とくれば、私には簡単に見過ごせません。
ネットで調べてみましたが、この稲荷に関する記述でその謂れに触れたものはありませんでした。
武田の姫といえば、武田信玄の娘「松姫」と「菊姫」、武田勝頼の娘「貞姫」、仁科盛信の娘「督姫」、小山田信繁の娘「香具姫」あたりが浮かんでくるが、この地にはまったく縁が無さそうです。
稲荷の規模から云っても、そんな有名な姫でもないようです。
武田が滅びた後で、この地に移って来た武田ゆかりの女性が居たのでしょう。

最後に本殿横手に、ずらっと奉納された錨を紹介しておきます。
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コメント

No title

四季歩さん、こんにちは

北茨木市ってどこかと思って調べてみたら、水戸駅から電車で1時間位北上した所なのですね。

結構、高い場所のようで、石段を登るだけで大変そうですね。以前に登った山も頂上付近で湧き水が流れているのが不思議でしたが、ここの井戸も高い場所にあると言うのに、水が出るのが不思議ですね。

狛犬は3組目の子供連れがいいです。

matsumoさん

コメントありがとうございます。
井戸の話ですが、佐波波地祇神社の場合は、
頂上ではなくて、背後にまだ高いところがあるのですが、
そういう不思議なところありますよね。
谷川岳ロープウェイで上って、更にちょっと上がると、
あの辺で一番高いところがあるんですが、
そこに池があるんですね。
あれは不思議でした。
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四季歩

Author:四季歩
とにかく歴史好きです。そして旅も好き。
写真が趣味なので、いきおい記事は写真が中心になります。

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