大井神社(延喜式内論社)/茨城県東茨城郡飯富町

20150318

鎮座地:茨城県水戸市飯富町3475

2月27日(金)の歴史クラブ行事「関八州式内社めぐり」で「阿波山上神社」、「立野神社」、「石船神社」、「青山神社」、「藤内神社」に続いて参拝しました。
この日の最後の参拝社となります。

社号標
式内社論社、旧社格は村社。
150318ooi01.jpg


境内案内図
広い上に、高低差があって、汗をかきました。
150318ooi02.jpg


社伝によると、第10代崇神天皇の御世に、皇子・豊城入彦命の命を奉じて建借馬命が当地に至った。そして長者山に館を構え、北東の当地に神社を建てて天照大神を祀ったのが創祀という。
その後奈良時代には、那賀郡(那珂郡)の郡領・宇治部氏が建借馬命を奉斎したという。

平安時代中期の『延喜式神名帳』では「常陸国那賀郡 大井神社」と記載され、式内社に列している。ただし、笠間市の大井神社も式内社の論社とされている。承平年間(931年-938年)、平繁盛と意富臣の族の松本家秀が大宮司を務めたという。
応永末年には兵火で社殿を焼失、永正年間(1504年-1521年)に再建したが、天正16年(1588年)の兵火で類焼した。
江戸時代、寛文8年(1668年)に徳川光圀の命で社殿を修営した。そのときの社名は「香取大明神」であったが、寛政年間(1789年-1801年)に元の「大井神社」に復した。安政年間(1854年-1859年)、徳川斉昭の命で現在の拝殿が造営された。
明治に入り、近代社格制度では村社に列した。

鳥居から、わりと急な石段が続きます。
150318ooi03.jpg


150318ooi04.jpg


大きな木の根の跡に祀られている「二寅霊神」
150318ooi05.jpg


真っ直ぐが「男坂」、「女坂」は右に行きます。
150318ooi06.jpg


ここから左に入っていくと手水舎があり、その奥に「意冨比弁財天巽神社」があり。
150318ooi07.jpg


150318ooi08.jpg


社殿には御簾がおりていました。
150318ooi09.jpg


恐れ多いことですが、御簾の中を覗いて弁才天様を拝見しました。
琵琶を抱いた弁天様でした。
150318ooi10.jpg


男坂の途中に「臥竜椿」があります。
150318ooi11.jpg


探すと、まだ花が残っていました。
150318ooi12.jpg


斜面の巨木の根に「女化(おなばけ)稲荷神社」
女化稲荷神社というのは、調べたら龍ケ崎市にあり、保食神を祀っています。
150318ooi13.jpg


150318ooi14.jpg


急な斜面を上りきったところに社殿があり。
150318ooi15.jpg


拝殿
150318ooi16.jpg


150318ooi17.jpg


150318ooi18.jpg


社額の「神」の字書体が珍しい。
150318ooi19.jpg


拝殿内部
右に「大井神社」の幟、左に「意冨比神社」と書かれた幟。
150318ooi20.jpg


ご祭神:
主祭神:建借馬命 (たけかしまのみこと) - 初代仲国造。
(度会延佳の『神名帳考証』では、祭神を神八井耳命とする。)
配祀神:木花開耶姫命 (このはなさくやひめのみこと)
- 境内社の本殿への合祀による。

*祭神の建借馬命について、『国造本紀』(『先代旧事本紀』第10巻)では、伊予国造と同祖で、成務天皇の御世に初代仲国造(なかのくにのみやつこ)に任じられたとある。『常陸国風土記』では「建借間命」として、崇神天皇の時代に東国の賊を討伐した説話を載せる。
*仲国造はのちの常陸国東部(当地を含む周辺)を治めたとされる国造で、『古事記』に神八井耳命がその祖であると記されている。そして明治の『大日本神名辞書』では、建借馬命を神八井耳命の後裔とし、夷賊退治の功により仲国造に任じられたとする。
*現在に残るものとしては水戸市愛宕町の前方後円墳・愛宕山古墳(位置)があり、仲国造のつながりが深いとされ、年代から建借馬命の墓とする説がある。また社名「おおい」や地名「飯富」の語源について、建借馬命の出身が神八井耳命を祖とする意富臣(おふのおみ)であることによるとも伝えられる。
*なお、度会延佳の『神名帳考証』では、祭神を神八井耳命とする。また「借馬(かしま)」という祭神名から、鹿島・香取の分社とする説もある。

神八井耳命(かむやいみみのみこと):
父:神武天皇 母:皇后・媛蹈鞴五十鈴媛(ヒメタタライスズヒメ)
記紀によると、神武が崩じた後、庶兄「手研耳(たぎしみみ)」が皇位に就こうとして弟達を殺害しようとした。この陰謀を母媛蹈鞴五十鈴媛が歌に託して綏靖(すいぜい)・神八井耳らに伝えた。兄弟は片丘(現北葛城郡王寺町)にいた手研耳を襲いこれを討った。この時兄である神八井耳は恐怖で手足が震え矢を射ることが出来ず、弟である綏靖が射殺した。この失態に恥じ兄は皇位には就かず、弟が即位することになった。(綏靖(すいぜい)天皇)

拝殿を廻って本殿のほうに。
150318ooi21.jpg


拝殿と本殿の間は、わりと距離があります。
150318ooi22.jpg


本殿には、立派な彫刻があり、彩色が美しい。
150318ooi23.jpg


150318ooi24.jpg


妻面の貫柱の彫刻が「アライグマ」を表現しているようで、面白い。
150318ooi25.jpg


木鼻の彫刻、破風下面の装飾など、彫刻が美しい。
150318ooi26.jpg


神紋は「右三つ巴」と「井筒に大」
150318ooi27.jpg


150318ooi28.jpg


絵馬殿
150318ooi29.jpg


沢山の絵馬があり、楽しかった。
150318ooi30.jpg


龍蛇信仰にちなむもの。
150318ooi31.jpg


150318ooi32.jpg


150318ooi33.jpg


神話のどの場面なのだろうか?
150318ooi34.jpg


微笑ましい
150318ooi35.jpg


「太々神楽」が行われていたようだ。
150318ooi36.jpg


配祀神が「木花開耶姫命」とあったが、やはり修験道が行われていたようだ。
150318ooi37.jpg


祖霊位牌殿
150318ooi38.jpg


「お袋様」
「姥神様」というのが全国各地にあり、関の神様、つまり塞の神として村の堺に置かれることが多い。その流れと思われるが、普通は石像で、彩色されている女神像というのは珍しい。
150318ooi39.jpg


150318ooi40.jpg


「八方神」
八角形に石祠を並べてあり、中央に白い鉱石が祀られている。 
方位神(ほういじん)にちなむものと思われる。
方位神(ほういじん)とは、九星術から生じた神々で、その神のいる方位に対して事を起こすと吉凶の作用をもたらすと考えられた。
方位神は、それぞれの神に定められた規則に従って各方位を遊行する。吉神のいる方角を吉方位といい、凶神のいる方角を凶方位という。
平安時代には、自分が行こうとする方角が凶方位である場合に、一旦他の方角へ行ってから目的地へ向かう方違え(かたたがえ)が盛んに行われた。現在では、凶方位を犯すことによる災厄を避けるため多くの寺院・神社で「方位除け(方除け・八方除け)」の祈祷・祈願が行われる。
150318ooi41.jpg


150318ooi42.jpg


稲荷神社・金比羅神社
150318ooi43.jpg


馳出神社(保食神)
150318ooi44.jpg


元宮(意冨比神社)
150318ooi45.jpg


本殿裏の奥宮
150318ooi46.jpg


伊勢金比羅参り碑
150318ooi47.jpg


本殿横の「万歩杉」
150318ooi48.jpg


150318ooi49.jpg


瑞垣内にも、立派な娚杉らしき神木があり。
150318ooi50.jpg


150318ooi51.jpg


参拝を終わって、下に降ります。
150318ooi52.jpg


向かいの尾根の先端に、仲国造とつながりが深いといわれる前方後円墳・愛宕山古墳がある。
150318ooi53.jpg


駐車場の脇の道路沿いに珍しいものあり。
150318ooi54.jpg


「田植え祭」、「秋祭り」、「例大祭」などの大井神社のお札
150318ooi55.jpg


安産祈願だという、木の又と石碑
150318ooi56.jpg



歴史クラブ行事一覧に飛ぶ



スポンサーサイト

コメント

No title

四季歩さん、こんにちは

この神社、山の中のようですが、結構、広い境内の神社で、色々な形態の末社がある神社ですね。

女化稲荷神社、木の股の下にあるとは珍しいですね。また、八方神と言うのも初めて見ました(知りました)。

お袋様を見た時は、色の付いた道祖神みたいなだあと思いました。

matsumoさん

コメントありがとうございます。
このお宮さん、とても興奮しました。
面白い(と云っては語弊が生じますが)ものが
沢山ありました。
とてもよかったです。
非公開コメント
プロフィール

四季歩

Author:四季歩
とにかく歴史好きです。そして旅も好き。
写真が趣味なので、いきおい記事は写真が中心になります。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード

Pagetop