尖石縄文考古館

20150716

所在地:長野県茅野市豊平4734-132

日帰りで、信濃國一之宮諏訪大社上社を中心に諏訪を訪れましたが、最初に訪れたのがここです。
諏訪大社の御柱祭りを調べている時に、そのルーツとして柱を並べて祭祀を行った縄文時代の「方形柱穴列」という遺構があり、それが残っている遺跡のなかでも重要な遺跡である「棚畑遺跡」をネットで調べていたら、この遺跡から出土した「国宝 縄文のビーナス」を知りました。
それが、ここに置かれています。
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この考古館は、現在国宝の土偶2点を蔵する素晴らしいところですが、「宮坂英弌(ふさかず)」氏個人の努力から出発しています。
宮坂氏は小学校の教師をしながら考古学の研究をし、戦前から八ヶ岳山麓の縄文遺跡の発掘を行い、特に尖石遺跡は独力で発掘を続け、日本で初めて縄文集落の全容を明らかにしました。また、与助尾根遺跡でも縄文集落を発掘しました。
スタートは、氏のお宅の縁側に並べて見学者に公開。
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自宅を改造した「尖石館」
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最初に出来た「尖石考古館」
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旧考古館で子供たちに説明する宮坂英弌氏
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「縄文のビーナス」が国宝に指定されたため、関係者、市の努力で現在の考古館に。
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現在、ここには国宝の土偶、「縄文のビーナス」と「仮面の女神」の2点が収蔵されていますが、国宝の土偶が全国で5点しかないことを考えると、すごいことだと思います。
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それでは、国宝の土偶2点の収蔵室から。
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なお、この考古館では写真撮影OKで、他の博物館から借りたものとか撮影禁止のものだけに「撮影禁止」の表示がされています。
とてもありがたいです。

【国宝 縄文のビーナス】
実物展示
高さ 27cm
重さ 2.14Kg
棚畑遺跡第500号土坑
縄文時代中期
約5000年前
発掘当初から「縄文のビーナス」の愛称で親しまれている。
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発掘時の状態
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【国宝 仮面の女神】
実物展示
高さ 34cm
重さ 2.7Kg
中ツ原遺跡第70号土坑
縄文時代後期
約4000年前
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「縄文のビーナス」は中が詰まった「中実土偶」ですが、「仮面の女神」は「中空土偶」です。
両脚や大きなおしり、胴体、両腕、ふくらんだおなかを別々に作り、それらをくっつけ合わせて作っていることがレントゲン撮影でわかりました。
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発見時の状況が復元されていた。
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その他の魅力的な土器

『イノシシの飾りがある土器』
梨ノ木遺跡
縄文時代中期
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『蛇体把手付土器』
尖石遺跡
縄文時代中期前半
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展示室
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『深鉢』
棚畑遺跡
縄文時代中期
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『深鉢』
中ツ原遺跡
縄文時代中期
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『深鉢』
原村・富士見市徳久利遺跡
縄文時代中期
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可愛い土偶たち
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やはり土地柄、黒曜石が多い。
材料
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矢じりとか製品を作る過程で生じた石屑
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女性を象徴した土偶がある一方で、男性を象徴したまつりの道具で「石棒」がある。
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見学者が土器、土偶を製作するスペースがある。
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【与助尾根遺跡復元住居】
与助尾根遺跡は尖石縄文考古館の隣にあり、宮坂英弌氏により昭和21年から27年にかけ、縄文時代中期の竪穴住居跡28か所が発掘されました。
このうち、ある時期に存在したとみられる縄文集落を復元してあります。
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まわりは、こんな感じ。
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竪穴住居に入ってみました。
暑い日でしたが、中はひんやりして気持ちよかった。
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考古館に戻って、アイスコーヒーで喉を癒した。
喫茶コーナーは、とても気持ちのいい空間でした。
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帰りがけに、ショップで買った本です。
著者は、この諏訪地方で生まれ、小学生のときから土器のかけらを拾って楽しむ考古学少年で、明治大学で考古学専攻、文学部教授から学部長、学長を歴任。
「仮面の女神」発掘の関係者です。
帯に「縄文人は怒っている」とありますが、現在小学校の教科書から縄文人はおろか、その祖先の旧石器人も姿を消しているそうです。
まだ読んでいないので、どういうことかわかりませんが、目次をみると今の教育界を攻撃する内容ではまったくないようです。
ちゃんと読んでから、改めて紹介します。
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(了)


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コメント

No title

四季歩さん、こんにちは

茅野駅近くのホテルには昨年も行っているのに、ここには行ったことはないのですが、中々、面白そうな所ですね。今年はちょっと行けそうもありませんが、来年にでも行ってみたいです。

埴輪や土器の修理って、最近は欠損部等がわからなくするやり方が主流だそうです。しかしながら、ここのものは白い石膏を使っているようで、非常にまじめでいいですね。

matsumoさん

コメントありがとうございます。
ここは、とてもいいところです。
与助尾根集落遺跡は、ずっとそこにのんびりと
居たいところでした。
諏訪の考古学は、日本をリードしているようで、
しかも見学者にとてもやさしいのが、
とても嬉しいですね。
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プロフィール

四季歩

Author:四季歩
とにかく歴史好きです。そして旅も好き。
写真が趣味なので、いきおい記事は写真が中心になります。

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