甕主日子神 (みかぬしひこのかみ)/日本の神々の話

20150830

この神は、『古事記』において、「大国主神」の巻の「大国主神の神裔」の段に名前が見えます。
(読み下し文)
 かれこの大国主神、胸形の奥つ宮に坐す神、多紀理比賣命を娶(めと)して生みし子は、阿遅鉏高日子根神、次に妹高比賣命。亦の名は下光比賣命。この阿遅鉏高日子根神は、今、迦毛の大御神といふぞ。
大国主神、また神屋楯比賣命を娶して生みし子は、事代主神。また八嶋牟遅能神の女、鳥耳神を娶して生みし子は、鳥鳴海神。この神、日名照額田毘道男伊許知邇神を娶して生みし子は、國忍富神。この神、葦那陀迦神、亦の名は八河江比賣を娶して生みし子は、速甕之多気佐波夜遅奴美神。この神、天之甕主神の女、前玉比賣を娶して生みし子は、甕主日子神。この神、淤加美神の女、比那良志比賣を娶して生みし子は、多比理岐志麻流美神。この神、比比羅木之其花麻豆美神の女、活玉前玉比賣神を娶して生みし子は、美呂浪神。この神、敷山主神の女、青沼馬沼押比売を娶して生みし子は、布忍富鳥鳴海神。この神、若晝女神を娶して生みし子は、天日腹大科度美神。この神、天狭霧神の女、遠津待根神を娶して生みし子は、遠津山岬多良斯神。
右の件の八嶋牟遅能神以下、遠津山岬多良斯神以前を、十七世の神と称す。

甕主日子神の名義は「甕を掌る主役の男子」。
天之甕主神が天上界の甕を掌るのに対して地上の甕を掌る主役。「日子」は「太陽の子」の意の場合と、「霊的な男子」の意の場合がある。ここでは後者とみる。
甕は神事用の重要な器である。
大国主神の子孫で、速甕之多気佐波夜遅奴美神と前玉比売との間に生れた神。
比那良志毘売を妻にして多比理岐志麻流美神を生む。

ここで重要なのは、「前玉比売」です。
この神は、「たきたま古墳群」の一角にある「前玉(さきたま)神社」の祭神。
「前玉(さきたま)」⇒「埼玉(さきたま)」⇒「埼玉(さいたま)」となり、県名のもとになったとされています。
「金錯鉄剣」が発見された稲荷山古墳を有する「さきたま古墳群」ですから、この地方に非常に有力な部族が存在したのは確かです。
そして「前玉神社」の祭神から、この部族が出雲族であったことも判ります。


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