速佐須良比売(はやさすらひめ)/日本の神々の話

20151004

私はこの神に、三峰神社境内祓戸神社と阿伎留神社境内祓戸大神社にてお参りしました。

神職が祭祀に先立って唱える祝詞である「祓詞」では「伊邪那岐大神 筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原に 禊祓給ひし時に生り坐せる 祓戸大神等」と言っており、祓戸大神とは、日本神話の神産みの段で黄泉から帰還した伊邪那岐が禊をしたときに化成した神々の総称ということになります。
なお、この時に禍津日神、直毘神、少童三神、住吉三神、三貴子(天照大神・月夜見尊・素戔嗚尊)も誕生しているが、これらは祓戸大神には含めない。

『延喜式』の「六月晦大祓の祝詞」に記されている瀬織津比売・速開都比売・気吹戸主・速佐須良比売の四神を祓戸四神といい、これらを指して祓戸大神と言うこともある。これらの神は葦原中国のあらゆる罪・穢を祓い去る神で、「大祓詞」にはそれぞれの神の役割が記されている。
瀬織津比売(せおりつひめ) -- もろもろの禍事・罪・穢れを川から海へ流す
速開都比売(はやあきつひめ) -- 海の底で待ち構えていてもろもろの禍事・罪・穢れを飲み込む
気吹戸主(いぶきどぬし) -- 速開津媛命がもろもろの禍事・罪・穢れを飲み込んだのを確認して根の国・底の国に息吹を放つ
速佐須良比売(はやさすらひめ) -- 根の国・底の国に持ち込まれたもろもろの禍事・罪・穢れをさすらって失う

『延喜式』の原本(文亀3年(1503)写本⇒江戸城紅葉山文庫⇒内閣文庫⇒国立公文書館蔵)の該当する部分の画像を載せておきましょう。
151004harai01.jpg


151004harai02.jpg


速開都比売を除いてこれらの神の名は『記紀』には見られず、『記紀』のどの神に対応するかについては諸説あるが、上述の伊邪那岐の禊の際に化成した神に当てることが多い。

速佐須良比売は、根の国との関連から、根の堅洲国にいる須佐之男命とする説や、大国主神を根の国で迎えた、須佐之男命の娘の須勢理毘売と同じ神であるとする説もある。 さらに、大国主神を根の国へ逃がした大屋毘古命や須勢理比売命を生んだ佐美良比売命のことであるとも連想できる。

なお、本居宣長は、『古事記』において伊邪那岐命が「禊祓」をする場面をとりあげて、
瀬織津比売を八十禍津日神(やそまがつひ)に、速開都比売を伊豆能売(いづのめ)に、気吹戸主を神直日神(かむなおび)に当て、速佐須良比売は神名の類似や根の国にいるということから須勢理毘売命(すせりびめ)に当てていますが、当てているだけでその神と同一視されるほどのものではないとしています。



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