阿遅須枳高日子(あじすきたかひこ)/日本の神々の話

20151219

この神を阿遅鉏高日子根神と同神とする説もある。
記紀には阿遅鉏高日子根神しか登場せず、阿遅須枳高日子は『出雲国風土記』にしか登場しない。
出自を見ると、両神ともオオアナムヂ(=大国主命)と妻の筑紫のタキリビメ(多紀理比賣)の間に誕生したとある。
しかし両神の伝承の内容を見ると、まったく違うので私は別々に挙げておく。

以下の記事は、主として山陰中央新報社の「神話のふるさと」に拠りました。

アジスキタカヒコの名は「立派な鋤を持った高く輝く太陽の子」の意味で、土地を切り開く農業の神や金属の神と考えられてきた。

『出雲国風土記』の仁多郡三沢郷の条で、葦原中つ国の国造りを成し遂げたオオアナムヂの御子神で、言葉が話せないアジスキタカヒコ(阿遅須枳高日子)が、聖水を浴びることで災厄をはらい落とすという神話が登場する。
風土記によると、アジスキタカヒコは、顎ひげが長く伸びる大人になるまで昼夜を問わず泣き続け、言葉が話せなかった。そこで、オオアナムヂが泣くわけを知りたいと祈ると、御子神が言葉が話せるようになった夢を見た。夢からさめて御子神に言葉をかけると、その時、初めて 「御沢」と言った。オオアナムヂが場所を尋ねると、アジスキタカヒコは石の多い川を渡り、坂を上った所で止まり「ここです」 と言った。そこに湧き出ている泉で水を浴び体を清め、もろもろの災いのもとを洗い流したので健康な身となった。

この故事から、出雲国造が新任の際、天皇の治世を祝福する神賀詞を奏上するため上京する時は、ここの水をみそぎ初めの水に用いる、と伝える。

この 「御沢」の候補地は三カ所。島根県奥出雲町三沢の三津池と同町三沢の三沢池、雲南市木次町平田の前の舞の古井だ。
要害山三沢城跡保存会会長で三津池と三沢他の双方を清掃し研究する田部英年さんは、「御沢」の候補地三カ所とも、同町三沢に鎮座しアジスキタカヒコを主祭神とする三沢神社を取り巻くように位置することを指摘。「三つのどれかが神話の舞台になったのは間違いないだろう」と話す。
風土記にアジスキタカヒコは、意宇郡や楯縫郡などの五カ所に名が記され、祭神とする阿受伎社などが三十九社もみられる。
神門郡の高岸郷にも、昼夜となくひどく泣くので、オオアナムヂが高い家を建ててはしごをかけ、それを上ったり下りたりして育てた、と出てくる。

 風土記研究者の故加藤義成さんは「出雲国風土記参究」 で、三沢郷の神話の裏に、仁多郡産の優秀な鉄を使い農具や利器を作る際、清浄な泉の水で身を清めた厳粛な姿を想起。アジスキタカヒコが高岸から三沢に上った伝承を「製鉄指導者が斐伊川を上って来た面影をしのばせるものであろう」 と推測する。
 民俗学者の谷川健一さんも「出雲の神々」で風土記に記されている仁多郡の鉄に注目し、言葉を話せないアジスキタカヒコを「鉱毒により職業病になやまされたたたら師たちのことを暗示している」と考察している。


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コメント

No title

四季歩さん、こんにちは

2歳だと、結構、しゃべらない赤ん坊が結構、いるそうですね。まあ、3歳になれば、ほとんどがしゃべるのだと思いますが、そうではない場合は、医者に行って原因をつきとめて治療しなければならないようで。自閉症が原因のことも多いようで。また、長時間のTVは悪影響を与えるようですし。

それにしても、大人になってからもしゃべらなければ、やはり、喉や下の筋肉がおかしくなってしまって、しゃべる意志があっても、発音できないでしょうね。

matsumoさん

コメントありがとうございます。
私のまわりには、そういう子は居なかったので、
あまりピンときませんが、親は焦るでしょうね。
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Author:四季歩
とにかく歴史好きです。そして旅も好き。
写真が趣味なので、いきおい記事は写真が中心になります。

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