安房國一之宮洲崎(すのさき)神社(延喜式内論社)/千葉県館山市洲崎

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鎮座地:千葉県館山市洲崎1697
参拝日:2016年1月29日

歴史クラブ行事「関八州式内社めぐり」で、この日安房国式内社6社を回りましたが、最初にこのお宮に参拝しました。
延喜式神名帳の安房国の部分を載せておきます。
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朝7時に狭山市駅前を小型バスで出発、首都高羽田線で川崎へ、そこからアクアラインに乗り、「海ほたる」で休憩し、房総半島に木更津で上陸し、館山に着きました。

社号標
安房國一之宮、安房国6座のうち「后神天比理乃咩命神社」大社(元名洲神)、旧県社
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説明を担当された方からは(伝)一之宮と説明されましたが、私の参考にしている『全国一之宮会公式ガイドブック/奈良県大神神社内』には、安房神社とともに一之宮として記載されているので、一之宮としておきます。

由緒・沿革:
<創建>「古語拾遺」(大同2年/807)によれば神武天皇元年に神武天皇の命を受けた天富命が肥沃な土地を求めて安房国へ上陸し開拓をした。そして「洲崎大明神由緒旧記」(宝暦3年/1753)によれば、神武天皇の治世、天富命が祖母神の天比理乃咩命が持っていた鏡を神体として美多良洲山(御手洗山)に祀ったのが当社の始まりあるという。<養老4年(720)が創祇とする説もある。>
また当社には役小角にまつわる伝承が多くあり、当社は古くから神仏習合思想や修験道の影響を強く受けていたとされる。
<平安時代>延長5年(927)の「延書式神名帳」には安房国安房郡に「后神天比理乃咩命神社大元名洲神」と記載され「天比理乃畔命神社」は大社に列格された。
「洲崎神社」はこの天比理乃咩命神社の論社の一つで、もう一つは「洲宮神社」である。(両社は江戸時代に争うようになる。)
永保元年(1081)神階が最高位の正一位に達した。また弘安4年(1281)には元寇の役の功により、勲二等に叙せられた。
治承4年(1180)石橋山の合戦に敗れた源頼朝は安房の国に逃れたが「吾妻鏡」によれば、頼朝は上総の介及び千葉介へ参上を要請する使者を送り「洲崎神社」へ参拝、使者が交渉に成功して無事帰還した場合には神田を寄進するとの御願書を奉じている。この使者は無事役目を果たし、「洲崎神社」に神田が寄進された。また、寿永元年(1182)政子の安産祈願のため、安房国の豪族、安西三郎景益が当社へ派遣された。そして以降も関東の武家の崇敬を受けた。
<江戸時代>文化9年(1812)房総沿岸を視察に老中松平定信が「安房国一宮洲崎大明神」の扁額を奉納した。江戸時代に一宮とされた根拠はこの扁額であるが洲崎大明神であり、断定できない。
<明治以降>明治5年(1872)神祇を管轄する教部省は「洲宮神社」を式内社と定めたが、翌6年(1873)にこの決定を覆して「洲崎神社」を式内社とした。(論拠は明確でない。)
また明治6年(1873)には近代社格制度で県系社となる。
当社は海上交通の関所というべき位置にあり、昭和15年頃までは沖を通る船に奉贄を納めさせる風習があった。
昭和47年(1972)には御手洗山が「洲崎神社自然林」として千葉県指定天然記念物となった。

あいにくの雨でしたが、頑張って撮影しました。

大鳥居
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結界を示す「久那戸大神」のお札があり。
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手水舎
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随身門
宝永年間(1704~1711)の造営。
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随神門をくぐると、社殿に上がる階段、150段が続く。
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入母屋造りの拝殿
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老中松平定信が奉納した「安房国一宮洲崎大明神」の扁額
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本殿は三間社流造で銅板葺。社伝では延宝年間(1673~1681)の造営とされるが、江戸中期以降に大規模修理をしたことが何える。館山市の文化財に指定されている。
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千木が外削ぎ、鰹木が奇数なので、これは男神を祀る場合となる・・・・・??!
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その理由について、ネットで調べてみたが、納得する記事は見当たらなかった。

朱塗りで、彫刻が見事。
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祭神は天比理乃咩命(あまのひりのめのみこと)
安房神社祭神の天太玉命の后神で元の名を「洲ノ神(すさきのかみ)」と称す。なお、神名帳よりも古い成立の「続日本後記」「日本文徳天皇実録」「日本三代実録」には「天比理刀畔命」(あめのひりとめのみこと)と記されている。この相違が起こったのは元来の「刀」を「乃」に記載したためとする説がある。
また、「金丸家累代鑑」(慶長2年/1597)に安房郡洲宮村魚尾山に鎮座する「洲宮后神社」は後に洲宮明神と称し、それを奥宮とし、二宮という。また洲崎村手洗山に洲崎明神あり、これを拝殿とし、一宮という。とあることから、「洲崎神社」と「洲宮神社」は「洲ノ神」を祀る二社一体の神社で「洲崎神社」が「洲ノ神」を祀る一宮、「洲宮神社」が「洲ノ神」祀る二宮とされたとの説もある。

神紋は「十六弁菊」
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境内社
祀られているご祭神の札を撮影したが、字が剥げてしまっているものもあり全部は不明。帰ってから調べたが境内社について詳細に記した記事は見つからなかった。
豊玉彦命、大山津見命、建速須佐之男命、大物主命
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境内社
ご祭神不明
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境内社・金比羅神社(祭神:金比羅大神)
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境内社・稲荷社
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石段の上まで戻り、海を見る。
残念ながら、雨のため見晴らしはきかない。
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集合時間まであまり時間が無いので、大鳥居まで駆け足で戻り、「神石」を見るため浜に向かう。

浜鳥居
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浜鳥居外には「御神石」と称される石がある。
御神石はその昔、役行者が飛来し、海上安全のために一つを洲崎の地に、ひとつを現在の横須賀市吉井の地に置いていったという伝説と、竜宮より一対の大きな石が洲崎神社に献上されたが、ある時、その一つが天太玉命の御霊代として東国鎮護のために吉井の地に飛んでいったという伝説が残されている。吉井に飛んでいった御神石は、同所鎮座の安房口神社としてお祀りされ、両御神石は互いに向い合ってお祀りされていて「阿(安房口神社)吽(洲崎神社)の石」と呼ばれている。

「御神石」
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かなり波に洗われている。
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やはり、この大きな裂け目を持った石には、ただならぬものを感じる。
そして、三浦半島側が「阿」、房総半島側が「吽」といいうのは、私が古代東海道を思うときに、常に三浦半島の走水から渡ると想定するのと同じだ。

「御神石」の前の岩場が、いかにも頼朝がここで上陸した、と云いたくなるような浜である。
もちろん、上陸したのは他の場所らしいとは承知しているが(笑)
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分社として、<海底への分霊>(波左間海中公園内の海底)がある。
洲崎神社近くの海中に水難事故・水難事件防止を祈願するために作られたもの。
館山市沖約600mのところ。高さ3.5mの鳥居は水深18mに、社は水深12mにある。参拝に訪れるダイバーもいる。TV等でしめ飾り取り換え等が報道されることあり。初詣も行われる。日本で唯一の海底神社と称する場合もある。

これで参拝は終わったので、浜鳥居からバスが待っている大鳥居まで帰りました。
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道沿いに水仙が咲いていた。
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コメント

No title

四季歩さん、こんにちは

雨の中、大変でしたね。1人だと中止にすることもできますが、バスをチャーターしていたら、無理ですよね。バスで館山の方に行くの、大昔は久里浜まで行って、そこでフェリーに乗って久里浜まで行って、そこから、また、地面を這って行ったのですが、今は、橋経由で行くのですね。

館山は合わせて5回位しか行ったことがありませんが、州崎ってどの辺りかと思って調べてみたら、半島みたいな場所にあるのですね。だから、海が見えるの、よくわかりました。

matsumoさん

コメントありがとうございます。
房総半島の先端ですからね。
四国から黒潮に乗ってやってきて、
上陸したというのが、よくわかります。
やはり、ここは暖かいですね。
吃驚しました。
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プロフィール

四季歩

Author:四季歩
とにかく歴史好きです。そして旅も好き。
写真が趣味なので、いきおい記事は写真が中心になります。

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