多賀大社

20160819

鎮座地:滋賀県犬上郡多賀町多賀604
参拝日:2016年8月3日

青春18キップの旅、二日目の朝早く目が覚めたので、予定より早くホテルを出発し、計画より1時間20分速い電車で、近江鉄道の彦根駅を出発した。

この日、最初に向かったのは「多賀大社」。以前よりこのお宮に参拝したいと思っていた。
このお宮は、『古事記』に「伊邪那岐大神は淡海の多賀に坐すなり」と書かれているお宮である。
現在、これに相当する神社としては2社あり、一つは淡路島の多賀にある「伊弉諾神宮」、もう一つが近江にある「多賀大社」である。
「淡海」を一方は淡路に、一方は「淡海(琵琶湖)⇒近江」としている。
面白いなと思うのは、淡路島と琵琶湖の関係である。とても形が似ていて、淡路島を切り取った跡が琵琶湖に見える。この二者のそれぞれに伊邪那岐命が坐しておわれるわけである。
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近江鉄道の「大社前」駅を出ると、目の前に鳥居が迎えている。
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風情のある門前町を抜けて行く。まだ朝が早いので静か。
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どのお宅も、多賀大社の注連飾りを飾ってある。「笑門」と干支の文字が書かれている。
「笑う門には福来る」と、伊勢地方の「温かく旅人を迎えた人に幸せがもたらされた」故事に因んだおもてなしの心を表わしているそうだ。
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多賀大社に到着して、西口参道入り口にきた。
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ここから入ってもよかったが、まずは正門からと、水路沿いに歩く。気持ちがよかった。
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正門前の道路には、大きな「笑門」の絵馬が下がった大きなアーチがあった。
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社号標
社格等:式内社(小)・官幣大社・別表神社
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多賀大社は伊邪那岐命(イザナギ)・伊邪那美命(イザナミ)の2柱を祀り、古くから「お多賀さん」として親しまれた。 また、神仏習合の中世期には「多賀大明神」として信仰を集めた。

創祀年代は不詳。
社伝では、鎮座の仔細を以下のように伝えている。
伊邪那岐大神が、多賀宮に鎮まり坐そうとして杉坂の急坂にさしかかった時、土地の老人が、栗の飯を柏葉に包んでさし上げた。大神は、その志を愛でて、食後に箸を地に挿した。後に、この箸が大杉となって「杉坂」となった。
また、山路の途中に疲れて「くるしい」と言った場所が、「栗栖」という地。そこには現在、御旅所の調宮がある。

『古事記』以前の時代には、一帯を支配した豪族・犬上君の祖神を祀ったとの説がある。 犬上君(犬上氏)は、多賀社がある「犬上郡」の名祖であり、第5次遣隋使・第1次遣唐使で知られる犬上御田鍬を輩出している。

なお、摂社(境内社)で延喜式内社の日向神社は瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)を、同じ摂社の山田神社は猿田彦大神を祀る。多賀胡宮とも呼ばれる別宮の胡宮(このみや)神社は、伊邪那岐命・伊邪那美命・事勝国勝長狭(コトカツ クニカツ ナガサノミコト)の3柱を祀り、多賀社の南方2kmの小高い丘(神体山)に鎮座する。授子・授産、鎮火の神として崇敬される。

多賀大明神:
室町時代中期の明応3年(1494年)には、神仏習合が進み、当社には神宮寺として不動院(天台宗)が建立された。 神宮寺配下の坊人は全国にお札を配って信仰を広め、当社は中世から近世にかけて伊勢・熊野とともに庶民の参詣で賑わった。 「お伊勢参らばお多賀へ参れ お伊勢お多賀の子でござる」「お伊勢七度熊野へ三度 お多賀さまへは月参り」との俗謡もあり、ここに見る「お多賀の子」とは、伊勢神宮祭神である天照大神が伊邪那岐命・伊邪那美命両神の御子であることによる。 なお、社に残る垂迹曼荼羅(すいじゃくまんだら)は坊人が国を巡行して神徳を説く際に掲げたものである。 また、多賀社が隆盛したのは、近江国が交通の結節点だったことにもよる。

元和元年(1615年)には社殿が焼失したが、寛永10年(1633年)に徳川家光が再建を命じ、5年後に完成した。明和3年(1766年)には屋根の葺き替え等の大改修が成る。ところが、安永2年(1773年)にまたも焼失。天明2年(1782年)にも火災に遭った。寛政3年(1791年)には暴風で社殿が倒壊した。このように江戸期の多賀社は災難続きであったが、その都度彦根藩および幕府からの手厚い寄進・寄付が行われた。

明治初年の神仏分離令を機に廃仏毀釈の動きが広まり、多賀社の神宮寺も廃絶した。 別当職不動院は1868年(明治元年)に復飾せられ、境内にあった全ての神宮寺は払拭せられた。
多賀社は、1871年(明治4年)に県社兼郷社、1885年(明治18年)に官幣中社となり、1914年(大正3年)に官幣大社に昇格した。1947年(昭和22年)「多賀大社」に改称した。

1930年(昭和5年)、本殿を改修。大社造の本殿等の屋根の檜皮葺の葺き替え、ならびに参集殿新築造営は、1966年(昭和41年)から行われ、1972年(昭和47年)に完成した。また、当社は2002年(平成14年)から「平成の大造営」を行っており、2005年(平成17年)の時点で一部は竣工している。

長寿祈願:
多賀社は、特に長寿祈願の神として信仰された。

当社にはお守りとしてしゃもじを授ける「お多賀杓子(おたがじゃくし)」という慣わしがあるが、これは「お玉杓子」や「オタマジャクシ」の名の由来とされている。
これは、元正天皇の病気に際し、当社の神主が強飯を炊き、しでの木で作った杓子を献上、天皇はたちまち治癒されたと伝え、そのしでの木が現存する飯盛木で、杓子は「お多賀杓子」として有名。

境内図
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これから参拝するのだが、この日の夜から「万灯祭」ということで、境内は提燈で埋め尽くされていた(汗)
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鳥居
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明治43年奉納の狛犬
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「太閤橋」の前も提燈の海
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「太閤橋」
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天正16年(1588年)に、多賀社への信仰篤かった豊臣秀吉が「3年、それがだめなら2年、せめて30日でも」と母の延命を祈願し、成就したため社殿改修を行い大名に与えるに等しい1万石を寄進した。境内正面の石造りの太鼓橋(大僧正慈性により寛永15年〈1638年〉造営)は「太閤橋」の雅名でも呼ばれる。

現在では珍しく、この太鼓橋は渡れる(嬉)
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意気揚々と渡りはじめたら、これが大変!!
誰か、渡っている人を写すと分かり易いのだが、生憎早朝なので他に人が少なくて撮れなかった。
滑り落ちないように丸太を渡してあるのだが、これが微妙に間隔が広いのだ(汗)
次の丸太に足をかけて、手すりにかけた手で身体を持ち上げる感じで、やっと渡った。
女性とか子供は往生すると思う。
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太鼓橋のてっぺんから横を見る。
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神門を上から見る感じである。けっこう高い。
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神門前の左右に境内社があるので、先に参拝する。

○秋葉神社(ご祭神:火産霊賀具都智神)
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○愛宕神社(ご祭神:火産霊神、伊邪那美神)
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「夫婦桜」
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年代不詳だが、巨大な灯明台
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○天満神社(御祭神:菅原道真公)
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ここの絵馬もお杓子である。
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神門
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神門左右の塀も実に厚い。
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提燈で飾られた神門をくぐる。
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手水舎
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広々としているはずの境内が提燈で埋まっている(汗)
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夜は、こんなに見事になるようです。(多賀大社HPから)
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拝殿
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拝殿を通して本殿を伺う。
大きな、お杓子がある。
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本殿がきれいに見渡せないので、大社造りだという本殿の姿がとらえらにくい。
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拝殿の前からだと、本殿の屋根はこのくらいしか見えない。
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あとで参拝した、金咲稲荷神社の辺から、本殿の大棟はこのくらい見えた。
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ご祭神は、伊邪那岐命、伊邪那美命。

神紋は、「三つ柏」、「虫くい折れ柏」又は「柏葉筵字」、「右三つ巴」
「虫くい折れ柏」の紋は、お守りにしか見つけられなかった。
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「神馬舎」
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「神楽殿」
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○年神神社(ご祭神:年神)・竈神神社(ご祭神:竈神)
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「寿命石」
鎌倉時代の僧である重源に以下の伝承がある。東大寺再建を発念して20年にならんとする齢61の重源が、着工時に成就祈願のため伊勢神宮に17日間参籠(さんろう)したところ、夢に天照大神が現れ、「事業成功のため寿命を延ばしたいなら、多賀神に祈願せよ」と告げた。重源が多賀社に参拝すると、ひとひらの柏の葉が舞い落ちてきた。見ればその葉は「莚」の字の形に虫食い跡の残るものであった。「莚」は「廿」と「延」に分けられ、「廿」は「二十」の意であるから、これは「(寿命が)二十年延びる」と読み解ける。神の意を得て大いに歓喜し奮い立った重源は以後さらに20年にわたる努力を続けて見事東大寺の再建を成し遂げ、報恩謝徳のため当社に赴き、境内の石に座り込むと眠るように亡くなったと伝わる。今日も境内にあるその石は「寿命石」と呼ばれる。また、当社の神紋の一つ「虫くい折れ柏紋」はこの伝承が由来である。
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私も、カミさんの名を一緒に書いてお供えしました。
ただ長生きしたいのではなく、ピンピンコロリが理想です(欲張り(笑))
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○熊野神社・天神神社・熊野新宮
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○三宮神社(ご祭神:角杙神・活杙神、大戸之道神・大戸之辺神、面足神・惶根神)・聖神社(御祭神;少彦名命)
日向神社に遷っておられた。
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○金咲稲荷社(御祭神;宇迦之御魂神)
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左右の狐の足元に蛙がいる。
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金咲稲荷社の神紋は、「抱き稲」と「宝珠」
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「絵馬堂」
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大きなお杓子もあった。
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「神輿庫」
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「鐘楼」
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「文庫」
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「太閤倉」
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○夷神社(御祭神;事代主命)
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西口参道から入った突き当たりに、4社祀られている。
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○神明両宮(ご祭神;天照大御神、豊受大御神)
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○日向神社(ご祭神:瓊々杵命)
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○子安神社(御祭神;木花開那姫命)
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これで参拝を終え、西口参道入り口より駅に向かった。
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「大社前」駅から近江鉄道で彦根に出て、東海道線で「膳所」駅まで行き、次の目的地「義仲寺」に向かった。


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コメント

No title

四季歩さん、こんにちは

予定より1時間20分前の電車と言うことは、ホテルを6時頃に出たと言うことでしょうか。1人の旅行の場合、自分の都合で、自由に予定を変えることができるのがいいですよね。なお、私の場合、ホテルを出るのは大体7時頃が多いです。と言っても、朝食付きの場合は7時半頃になりますが。

「多賀」と言うと、宮城県の多賀城のことを思ってしまいますが、多賀大社と言うのもあるのですね。写真を見せていただいた限りでは、境内が大きく、また、建物も立派な所ですね。

matsumoさん

コメントありがとうございます。
matsumoさんは、朝は早いんですね。
私は、普段だと起きるのが8時ですから(笑)

多賀大社は、なにしろ「国生み」、「神生み」をした
伊邪那岐大神が坐しておられる宮ですからね。
大したものです。
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Author:四季歩
とにかく歴史好きです。そして旅も好き。
写真が趣味なので、いきおい記事は写真が中心になります。

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