東台遺跡(奈良時代製鉄遺跡)/埼玉県ふじみ野市

20170129

所在地:埼玉県ふじみ野市大井514-12 東台金山公園
訪問日:2017年1月18日

この日、「田子山富士塚」、「引又河岸跡」、「いろは樋模型」を尋ねたあと、ここを尋ねました。

私が仕事をしていた会社は、自動車関連の鉄系素材メーカーだったので、こういう遺跡には目が無いです(笑)

現場は、マンションの一角にある小さな公園です。
この場所からは、旧石器時代、縄文時代早期・中期・後期、奈良時代、平安時代、近世の集落跡のほか、7~9世紀の製鉄関係遺構が多数検出されているそうです。
製鉄遺跡は現在「東台金山公園」として保存されています。
これらの遺跡は、史跡には指定されておらず、発掘調査の後、宅地化され、余地に解説板などが設置されているのみです。

公園の一角に設置されている。
右のガラスケース内が「製鉄炉跡」、左のガラスケース内が「東台遺跡模型」。
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製鉄炉跡のガラスケース
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説明
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製鉄炉跡は奥のマンションを建設する際に発見され、移築保存したもので、奈良時代から平安時代初期に造られたと推測されています。
古代の鉄作りでは粘土で直径1m程の円筒形の炉を作り、 原料の砂鉄と燃料の木炭を投入し、長時間燃やし続けて鉄の塊を生産していました。 少し削れているような壁はその高温のために溶けてしまった炉壁と考えられています。

製鉄炉跡
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よく見ると赤っぽく錆びた鉄が見えます。
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東台遺跡模型のガラスケース
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説明
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当時の製鉄想像図
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発見された羽釜の鋳型
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8世紀の奈良時代には、「奈良の大仏」に象徴されるような大規模な国家的事業が推し進められました。
全国に国分寺や国分尼寺が建てられ、各地で瓦や須恵器(すえき)を焼く窯(かま)などが作られた工房が設けられました。
ふじみ野市でも、鉄の生産が行われていたことが東台遺跡で判明しました。
発見されたのは、砂鉄から鉄の塊(かたまり)を作るための製鉄炉(せいてつろ)が7基、燃料となる木炭を焼く窯が10基、その他、炉の原料となる粘土を採るために掘った穴や、鋳物の型となる鋳型(いがた)が見つかっています。
中でも羽釜の鋳型は直径が60センチメートルもある大型品です。

ガラスケースの中の模型
縮尺が大きくて、小さい模型のため、なかなかピンとこない。
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それで、眺めているうち、ここを訪れた人の記事に、模型に人間が居ると書かれていたのを思い出した。
肉眼では分かりにくいので、カメラでズームしてみました。
居ましたね(笑)
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この人間のサイズから、製鉄所の規模を想像しましょう。
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今は、そんな面影はまったくありませんが、
ふじみ野の地は、奈良時代には巨大製鉄コンビナートだった訳です。
燃料に困らないほどの、森林地帯だったということですね。


(了)



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コメント

No title

四季歩さん、こんにちは

なるほど、奈良・平安時代の製鉄所跡が残っているのですか! と言うことは、当時、その辺りに流れていた川で砂鉄が採れたと言うことなんだと思います。

そう言えば、現在でもブラジルで木炭を使った大規模製鉄所があるそうで、木炭に使用量と言うか、木の伐採量はものすごいのだそうですので、ふじみ野市の辺りにあった木もドンドン、切られていったのだと思います。

matsumoさん

コメントありがとうございます。
古代、朝鮮半島は製鉄技術はあったのですが、
ハゲ山ばかりで燃料にする木がないため、
日本から木材を運び、出来た鉄を日本に
運んでいた、という話を聞いたことが
あります。
燃料の確保が肝心だったと思います。
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四季歩

Author:四季歩
とにかく歴史好きです。そして旅も好き。
写真が趣味なので、いきおい記事は写真が中心になります。

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