薬師堂特別公開

20170507

この薬師堂には、薬師如来坐像、日光菩薩、月光菩薩、十二神将が納められているが、秘仏ということで今まで拝見することは出来なかった。

今回、本年2月1日付で狭山市指定文化財となったのを機に、「花祭り」に合わせて、本日7日だけ特別公開された。

それで、拝観に訪れました。

いつも閉ざされている薬師堂の扉が開き、花祭りと拝観に人々が集っていました。
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花祭りのお飾り。
お釈迦さまに甘茶をかけて、甘茶のサービスを受けて、甘茶をいただいた。
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お堂の中には、文化財の指定を受けた薬師如来坐像、日光菩薩、月光菩薩、十二神将がお厨子の中に納まり、その他にも仏像が4体安置されていました。
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堂内に上げていただき、諸仏を間近に拝観することが出来ました。
文化財指定の薬師三尊と十二神将は素晴らしいものでした。
薬師如来坐像が、本体は黒で仕上げられ、蓮華座と薬壷のみ金箔で仕上げられているのが、珍しい。
日光菩薩、月光菩薩は金箔仕上げ。

その他にも仏像が4体あり、これは今まで情報が無かったので、拝見できてよかった。

また、堂内に穴の開いた石がたくさんあった。
これは徳林寺の子育地蔵尊が、別名を成円地蔵といい、明治初期に廃寺となった成円寺にあったものを徳林寺に移したもので耳の地蔵といわれる「穴あき石」の伝説を持っているのと同様に、耳が良くなるようにとの願掛けだと思われる。
ここの薬師如来には目の病気にご利益があるとのお話だが、耳にも効くということだったのか、薬師三尊の他に仏像が4体あったので、そのどれかがそういう御利益のある仏像だったのかも知れない。


ここで、この薬師堂に関する歴史を挙げておきます。

この薬師堂の本尊の薬師如来は14世紀に当地を開いた金子国重の守護仏といわれています。
金子氏は武蔵七党の村山党に属し、鎌倉時代初期の武将金子十郎家忠の子孫である国重は、元弘3年(1333)に鎌倉幕府の執権だった北条高時に味方して敗れたため、金子領に帰り三ツ木姓に改めたといわれています。
この薬師様は「東方の薬師さま」といわれますが、それに関しては次の様な伝説が残っています。
三ツ木国重が金子領三ツ木に住んでいたところ、国重の守護仏である薬師如来が夢枕に立ち「国重心配するな、汝の家より六十間隔てる午未(うまひつじ、南西)に当る草原の中に鎮座しているぞ、安心せよ」とのお告げがあり、その場所から薬師如来を見つけて安置しました。
そして再び薬師如来が夢枕に立ち「三ツ木から東方の地に居を移せ」とお告げがあったので現在地に移住しお堂に薬師如来を祀り、この地を開拓して故郷と同じ地名である三ツ木村と名付けたといわれます。
明治の郡区町村編制法の施行に伴い、明治12年(1879)に入間市の三ツ木を西三ツ木、狭山市の三ツ木を東三ツ木と称するようになりました。

〇木造薬師如来坐像
このお堂に祀られている本尊の薬師如来は、高さが28cmと小さいものです。
寄木造り、玉眼、肉警(にくけい)、螺髪(らほつ)、眉間に自重(びやくごう)という特徴を持つ如来像で、お顔は慈悲に満ちたやさしい顔立ちをしています。
薬師如来は日光菩薩と月光菩薩を従えた薬師三尊形式で祀られており、その功徳が日夜を問わず人々に届くようにという意味を表しています。
薬師如来の春属(けんぞく)として十二神将も祀られており、15体の仏像が安置されている珍しいお堂です。
当薬師堂縁起ではこの本尊は秘仏とされ、奈良時代に行基が一刀三礼で刻んだ尊像といわれていましたが、昭和3年(1928)に調査が行われました。
その結果、底の部分に「応永6年(1399)9月18日 作者常仁」と墨書銘文のあることが発見されました。応永6年銘の仏像は、市内では古い時代のもので大変珍しいものです。
この薬師如来には目の病気にご利益があるそうで、国重が草原で薬師如来を探し当てたとき「あまりおれを見るな、見ると目がつぶれるぞ」といったそうです。これから目にご利益があるとされたと思われます。



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コメント

No title

四季歩さん、こんにちは

1399年と言うと、足利義満の頃ですよね。ううん、そんなに古い仏像が、無住のお堂に安置されているとは! 昨今は、日本から仏像を盗み出して、それを裁判で返さなくても良いと言っている国がありますから、この仏像が盗まれないことを祈りたいです。

matsumoさん

コメントありがとうございます。
ただ見て歩くだけでなく、ガイドをしたり、
地域の歴史を深堀りしたりしていると、
驚くほど、あちこちにありますよ。
昔の人は、実に信心深かったのです。
たまたま、土地の人とそういう話になりましたが、
やはり防護のほうは、きちんと対策されていました。
大丈夫です。
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四季歩

Author:四季歩
とにかく歴史好きです。そして旅も好き。
写真が趣味なので、いきおい記事は写真が中心になります。

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