天草・登立天満宮の出雲型狛犬
20181001
所在地: 熊本県上天草市大矢野町登立8742−1 登立天満宮 一の鳥居
参拝日:2018年7月19日
九州旅行の三日目の朝、娘の暮らす天草下島を出発、食場(じきば)神社に参拝してから、天草上島を経て、大矢野島まで来て、登立(のぼりたて)天満宮に寄りました。
ここに、珍しくも出雲型の狛犬が居ると知ったので。
登立天満宮については、既に記事があります。
その記事を見る
今回の狛犬は、道路から最初の石段を上がった一の鳥居に居ます。


年代:明治35年(1902)奉納
材質:石造
型式:出雲・構え型
右側が阿形。巻き毛のたてがみが横に長く流れており、獅子。角あり。
前足を伏せ、尻を高くかかげている。後足が異常に長いので背中が垂直に近い。



顔を水平にもたげて、背中が垂直に近く反っているので、角が当たりそうになっている。
耳は後ろに伸び、太い眉が横に流れ、眼は怒っている。
鼻が高い。
ワニのような口が大きく裂け、口を心もち開けて、尖った乱食い歯が実に迫力ある。牙もしっかりある。
尖った房状の顎鬚(あごひげ)が並んで居る。
今にも跳びかかってきて、噛みつかれそうな迫力だ。


左側が吽形。巻き毛のたてがみが横に長く流れており、獅子。角あり。
前足を伏せ、尻を高くかかげている。後足が異常に長いので背中が垂直に近い。


顔を水平にもたげて、背中が垂直に近く反っているので、角が当たりそうになっている。
耳は後ろに伸び、太い眉が横に流れ、眼は怒っている。
鼻が高い。
ワニのように口が大きく、口を閉じているが、尖った乱食い歯をむき出している。
尖った房状の顎鬚(あごひげ)が並んで居る。


前足を伏せ、尻を高くかかげている。後足が異常に長いので背中が垂直に近い。
体毛の表現はほとんど無く、背筋に一列たてがみと、前足と後足にわずかに走り毛の表現があるくらい。

尾の形が阿吽で異なり、性別の表現もある。
阿形
尾は吽形に比べると小さくて、欠落しているんじゃないかと思う。
立派なオスのシンボルがある。


吽形
尾は、巻き毛が二段にあり、そこから大きな炎が二本立ち上がっている。


この狛犬の特徴は、「出雲・構え型」であること。
この地が、昔から出雲地方と海運でつながりがあったのだろう。
島根地方の「出雲・構え型」と比較すると、この狛犬はワニのような荒々しい顔が特徴。
両方に角があるのも珍しい。
雌雄の表現も、実におおらかにされている。
狛犬の記事一覧を見る
参拝日:2018年7月19日
九州旅行の三日目の朝、娘の暮らす天草下島を出発、食場(じきば)神社に参拝してから、天草上島を経て、大矢野島まで来て、登立(のぼりたて)天満宮に寄りました。
ここに、珍しくも出雲型の狛犬が居ると知ったので。
登立天満宮については、既に記事があります。
その記事を見る
今回の狛犬は、道路から最初の石段を上がった一の鳥居に居ます。


年代:明治35年(1902)奉納
材質:石造
型式:出雲・構え型
右側が阿形。巻き毛のたてがみが横に長く流れており、獅子。角あり。
前足を伏せ、尻を高くかかげている。後足が異常に長いので背中が垂直に近い。



顔を水平にもたげて、背中が垂直に近く反っているので、角が当たりそうになっている。
耳は後ろに伸び、太い眉が横に流れ、眼は怒っている。
鼻が高い。
ワニのような口が大きく裂け、口を心もち開けて、尖った乱食い歯が実に迫力ある。牙もしっかりある。
尖った房状の顎鬚(あごひげ)が並んで居る。
今にも跳びかかってきて、噛みつかれそうな迫力だ。


左側が吽形。巻き毛のたてがみが横に長く流れており、獅子。角あり。
前足を伏せ、尻を高くかかげている。後足が異常に長いので背中が垂直に近い。


顔を水平にもたげて、背中が垂直に近く反っているので、角が当たりそうになっている。
耳は後ろに伸び、太い眉が横に流れ、眼は怒っている。
鼻が高い。
ワニのように口が大きく、口を閉じているが、尖った乱食い歯をむき出している。
尖った房状の顎鬚(あごひげ)が並んで居る。


前足を伏せ、尻を高くかかげている。後足が異常に長いので背中が垂直に近い。
体毛の表現はほとんど無く、背筋に一列たてがみと、前足と後足にわずかに走り毛の表現があるくらい。

尾の形が阿吽で異なり、性別の表現もある。
阿形
尾は吽形に比べると小さくて、欠落しているんじゃないかと思う。
立派なオスのシンボルがある。


吽形
尾は、巻き毛が二段にあり、そこから大きな炎が二本立ち上がっている。


この狛犬の特徴は、「出雲・構え型」であること。
この地が、昔から出雲地方と海運でつながりがあったのだろう。
島根地方の「出雲・構え型」と比較すると、この狛犬はワニのような荒々しい顔が特徴。
両方に角があるのも珍しい。
雌雄の表現も、実におおらかにされている。
狛犬の記事一覧を見る
スポンサーサイト
trackback
コメント
No title
四季歩さん、こんにちは
この形の狛犬、都区内ではあまり見かけませんね。でも、そこかで見かけた筈と思って、調べてみたら、池袋駅から目白庭園に行く途中の民家の敷地内に石祠があり、その前に小さなものですが、置かれていたことを思い出しました。
後、上中里駅近くの「平塚神社」の狛犬も、これほど極端ではないですが、頭を低くした攻撃型だったと思います。
この形の狛犬、都区内ではあまり見かけませんね。でも、そこかで見かけた筈と思って、調べてみたら、池袋駅から目白庭園に行く途中の民家の敷地内に石祠があり、その前に小さなものですが、置かれていたことを思い出しました。
後、上中里駅近くの「平塚神社」の狛犬も、これほど極端ではないですが、頭を低くした攻撃型だったと思います。
matsumoさん
コメントありがとうございます。
平塚神社のは、「獅子山」型ですね。
基本的に、「獅子の子落とし」の形なので、
下とか中腹に子獅子が居て、親獅子が
上からそれを見守っています。
下を覗き見下ろしている体勢ですね。
平塚神社のは、「獅子山」型ですね。
基本的に、「獅子の子落とし」の形なので、
下とか中腹に子獅子が居て、親獅子が
上からそれを見守っています。
下を覗き見下ろしている体勢ですね。