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大斎原(おおゆのはら)/熊野本宮大社旧社地

20190416

所在地: 和歌山県田辺市本宮町本宮1
参拝日:2019年3月19日

青春18キップの二日目、熊野市駅前のホテルを出発、獅子岩、花窟神社、速玉大社、神倉神社に参拝後、新宮駅前に戻り、熊野交通バスターミナルにて「熊野交通フリーキップ3日間」というのを購入しました。
これは、熊野三山を廻るのに都合の良いキップで、三日間フリーで3000円。
新宮駅前から熊野本宮大社が片道1540円なので、翌日那智大社に往復する事を考えるとお得なキップです。
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バスに乗る前にコンビニでおにぎり等を購入し、バスの中で昼食。
バスの車窓から見た熊野川は、土砂が河原にうず高く積まれ、ものすごい暴れ川のように感じました。

熊野本宮大社前に到着、まずは旧社地である「大斎原(おおゆのはら)」に参拝しました。
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大斎原は、現在の熊野本宮大社から500mほど離れています。熊野本宮大社から道路を隔てて、大鳥居(高さ約34m、幅約42m)が見えます。その背後のこんもりとした森が大斎原です。熊野本宮大社から徒歩10分ほど。

まっすぐな参道の向こうに日本一の大鳥居が見える。
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大鳥居は、やはりデカイ!!
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「八咫烏」の神紋が輝いている。
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鳥居の根元に辛夷が咲いていた。
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鳥居の根元は、やはり巨大。
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手水鉢
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世界遺産の碑
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巨木の並木の間の参道
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旧社地の中心地
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熊野本宮大社はかつて、熊野川・音無川・岩田川の合流点にある「大斎原(おおゆのはら)と呼ばれる中洲にありました。当時、約1万1千坪の境内に五棟十二社の社殿、楼門、神楽殿や能舞台など、現在の数倍の規模だったそうです。
江戸時代まで中洲への橋がかけられる事はなく、参拝に訪れた人々は歩いて川を渡り、着物の裾を濡らしてから詣でるのがしきたりでした。
音無川の冷たい水で最後の水垢離を行って身を清め、神域に訪れたのです。

ところが明治22年(1889年)の8月に起こった大水害が本宮大社の社殿を呑み込み、社殿の多くが流出したため、水害を免れた4社を現在の熊野本宮大社がある場所に遷座しました。
かつて多くの人々の祈りを受け止めた大斎原には、流失した中四社・下四社をまつる石造の小祠が建てられています。
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水害前の説明
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旧社俯瞰絵図
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熊野坐神社水害前の写真
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基壇の上がかつて本殿が存在していた場所です。
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明治24年(1891年3月)に流出を免れた上四社を現在、高台に遷座。流出した中四社・下四社と境内摂末社は旧社地に2基の石祠を建てて祀りました。東方(向かって右)の石祠に中四社・下四社を祀り、西方(向かって左)の石祠に元境内摂末社を祀っています。

大斎原に祀られている中四社・下四社については下記の通り。
〇中四社
第五殿 禅児宮 忍穂耳命 地蔵菩薩
第六殿 聖宮 瓊々杵尊 龍樹菩薩
第七殿 児宮 彦火火出見尊 如意輪観音
第八殿 子守宮 鵜葺草葺不合命 聖観音
〇下四社
第九殿 一万十万 軻遇突智命 文殊菩薩・普賢菩薩
第十殿 米持金剛 埴山姫命 毘沙門天
第十一殿 飛行夜叉 弥都波能売命 不動明王
第十二殿 勧請十五所 稚産霊命 釈迦如来

 元境内摂末社については次のようなものがありました。
・八百万神社
・滝姫社
・八咫烏社
・地主神社
・音無天神社
・御戸開神社

〇一遍上人神勅名号碑
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この碑に書かれていたことを家に帰ってから調べた。
『一遍上人絵伝』の「熊野詣で」の部分で説明する。
ここに描かれている当時の社殿は、この大斎原にあった。

浄土の東門とされ念仏聖の拠点であった四天王寺を経て、やはり念仏聖の拠点であった高野山を詣でた後、一遍一行は、阿弥陀の浄土と見なされていた熊野本宮へ向かいました。熊野本宮に向かう道中、一遍にとってショックな出来事がありました。
熊野の山中、一遍上人たちは、市女笠に足首のあたりまで届く長い垂絹を垂らした二人の高貴な女性と三人の従者を従えた一人の僧にゆきあいます。一遍はいつものように念仏札を手渡そうとしました。
僧が言うには、「いま一念の信心が起こりません。受ければ、嘘になってしまいます」と言って受けない。
 聖がおっしゃるには、「仏の教えを信じる心がないのですか。なぜお受けにならないのですか」
 僧が言うには、「経典の教えを疑ってはいませんが、信心がどうにも起こらないのです」と。
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一遍はこのまま札を配り続けていいのだろうかと疑問を持ち、本宮大社証誠殿(しょうじょうでん)の神前にひざまずき念仏勧進のあり方を問いました。
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念仏を勧める際の心がけについて冥慮を仰ごうとお思いになって、本宮証誠殿の御前で願意を祈請し、まだまどろまないうちに御殿の御戸を押し開いて、白髪の山伏が長頭巾をかけてお出になる。長床には山伏三百人ばかり頭を地につけて礼敬(らいぎょう)し申し上げている。
 このとき、「熊野権現であられることよ」とお思いになって、一心に拝んでいらしゃると、かの山伏は聖の御前にお歩み寄りなさっておっしゃるのには、
 「融通念仏を勧める僧よ。どうして悪い念仏の勧め方をされるのか。御坊の勧めによって、一切衆生ははじめて往生するわけではない。阿弥陀仏が十劫の昔に悟りを開かれたそのときに、一切衆生の往生は阿弥陀仏によってすでに決定されていることである。信不信を選ばず、浄不浄を嫌わず、その札を配らなければならない」と、お告げなさる。
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この後、目を開いてご覧になったところ、十二、三歳ほどの童子が百人ばかり来て、手をささげて、「その念仏をください」と言って、札を手にとって、「南無阿弥陀仏」と申してどこへともなく去ってしまった。
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つまり相手の信仰の有無にかかわらず「南無阿弥陀仏」という名号そのものに絶対的な力があるので、念仏札さえ受け取れば、阿弥陀仏が必ず救ってくださる。
だから迷わずに札を配って衆生の救済に励め。ということです。
こうして本宮大社で霊験を得た一遍は、「南無阿弥陀仏」と書いた小さな札を配る「賦算(ふさん)」という独自の布教方法で再び遊行の旅にでます。
その足跡は、祖父通信の墓のある奥州江刺から南は九州の南端大隅にまで及んでいます。
全国を遊行するうちに、慕う人々(時衆)があとに続くようになり、名号を唱えながら踊る「踊念仏」がプラスされ、娯楽的要素をも備えた踊りの効果も大きく、時衆(時宗)は瞬く間に日本中に広まっていきました。

旧社地は訪れる人も少なく、ひっそりとしていて、神々しい感じでした。
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参拝を終え、帰る道すがら振り返ると、左手には熊野川の堤防がすぐ近くにあった。
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反対方向に目を転じると、雲が低くたなびいていて、幽玄な景色だった。
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続いて、熊野本宮大社に参拝しました。


続いて「熊野本宮大社」の記事を見る



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コメント

No title

四季歩さん、こんにちは

なるほど、熊野大社は当初、川の中州に作られていたのですか! ううん、初めて知りました。それにしても、私が那智大社に行った時でも、台風だったかの影響でひどい状態の所が何カ所かありましたが、川の中州だったら、洪水とかは十分考えられますので、その状態で明治時代までよくもったものです。

3日間乗り放題3000円なんて言う激安キップがあったのですね。今度、行く時、と言っても、いつになるかわかりませんが、その時まであることを覚えておきたいと思います。

matsumoさん

コメントありがとうございます。
熊野川沿いにバスに乗っていると、熊野川というのは
とんでもない川だとわかりました。
雨が降っていましたが、朝から降り出したばかりで、
増水はしていなかったですが、それでも恐ろしさを
感じました。
逃げるのではなく、川の中に座って神仏に祈ろうというのは、
すさまじい心ですね。
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プロフィール

四季歩

Author:四季歩
とにかく歴史好きです。そして旅も好き。
写真が趣味なので、いきおい記事は写真が中心になります。

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