FC2ブログ

中央構造線上の島・沼島

20200405

所在地:兵庫県南あわじ市
撮影日:2020年3月22日

沼島の位置
200405nushima01.jpg


 沼島は、淡路島本島から4kmしか離れていませんが、日本中央構造線の大きな断層上にあり、本島とは全く異なる結晶片岩でできています。
ほぼ『三波川帯』の結晶片岩類ということで、これらは約1億年前の中生代に比較的高圧の条件で生じた変成岩です。島の南西半分は黒色千枚岩層、北東半分は緑色片岩層、北部は緑泥片岩が分布しています。
沼島周辺は、奇岩や岩礁があふれ豊かな自然景観を望むことができます。
200405nushima02.jpg


中央構造線
オレンジ色の部分は「フォッサマグナ」
200405nushima03.jpg


【中央構造線の形成】 (Wikipedia)
ジュラ紀の末から白亜紀の初め(約1億4千万-1億年前)、日本列島の元となる大地はまだアジア大陸の東の縁であり、そこに中央構造線の原型となる断層の横ずれ運動が起こった。横ずれ運動はイザナギプレートがユーラシアプレートに対してほぼ平行に北上したために起こり、より南にあった北海道西部・東北日本・西南日本外帯に当たる部分が北上した。この運動により、それまで離れて存在していた領家変成帯と三波川変成帯が大きくずれ動いて接するようになった。この時形成されたのは古期中央構造線(古中央構造線、古MTLとも)と呼ばれている。また、この断層運動の時期は鹿塩時階と呼ばれており、白亜紀中期にあたると考えられている。領家変成帯に属する岩石は衝上断層によって南側に移動し、三波川変成帯に属する岩石に乗り上げた。断層の角度は極めて低く、水平に近かったとも考えられている。
白亜紀後期(約7千万年前)は中央構造線の活動が最も顕著であったと考えられている。この頃イザナギプレートが約45度の角度で北上してユーラシアプレートの下に潜り込んでおり、このため中央構造線は左横ずれ運動を起こし、その北側では岩盤が破壊されて地層が堆積し和泉層群を形成した。

【各地の中央構造線】 (Wikipedia)
ややこしいので、誤解を恐れず、露出している地域の名前を挙げておくに留る。
〇関東地方
群馬県下仁田から比企丘陵北縁、埼玉県長瀞渓谷、三波川流域、筑波山
〇中部地方
諏訪湖南方の茅野、伊那山地と赤石山脈の間、木曽山脈や伊那山地、三河地方、鈴鹿山脈南部、伊那谷断層
〇近畿地方
伊勢二見浦の夫婦岩、和歌山の和歌浦の岩石、生駒山、金剛山、紀淡海峡、沼島、諭鶴羽山地
〇四国地方
徳島の城山、祖谷地方から大歩危、別子、佐田岬半島

【上立神岩】
 上立神岩は沼島の地質をよく表わしている奇岩で、30mの高さを誇り、島のシンボルとして人々に「立神さん」と呼ばれ親しまれています。主として緑泥片岩。
200405nushima04.jpg


緑泥片岩は、関東では鎌倉時代に主として建てられた「青色塔婆(板碑)」の材料として使われていたことで、私にはお馴染みです。
産地は埼玉県の秩父長瀞と小川町。

日本一の板碑
埼玉県秩父郡長瀞にある、「野上下郷 釈迦一尊種子板碑」と言い、国指定史跡で、南北朝時代中期 応安二年 (1369年)
200405nushima05.jpg


武蔵嵐山・向徳寺の板碑群
200405nushima06.jpg


【上立神岩周辺の岩】
上立神岩周辺には、面白い岩がゴロゴロしている。

〇「平バエ」
バエ : 「岩」を指すこの地方の言葉です。 沼島には、猩々バエ、アミタテバエ、アミダバエや観音バエなど多くの奇岩が存在します。
展望台から、上立神岩は左手に見えますが、右手には「平バエ」が見える。
200405nushima07.jpg


200405nushima08.jpg


本当は、色々な「バエ」を見て回りたかった。

展望台周辺の崖の岩も、面白い岩石で構成されている。
200405nushima09.jpg


200405nushima10.jpg


200405nushima11.jpg


200405nushima12.jpg


200405nushima13.jpg




200405nushima15.jpg


【島の石垣】
上立神岩から自凝(おのころ)神社に回り、港に戻ったが、参道や道筋で、石垣に使われている石が大変面白かった。結局、島には結晶片岩しかないので、こういうことになっているのだ。

これは一見、珪化木に見えてドキッとした(笑)
200405nushima16.jpg


200405nushima17.jpg


こんな石を石垣に使う?!
200405nushima18.jpg


200405nushima19.jpg


船溜まりに巨岩が鎮座。
200405nushima20.jpg


200405nushima21.jpg


200405nushima22.jpg


200405nushima23.jpg


弁天社の石垣は、奇石で化粧されている。
200405nushima24.jpg


200405nushima25.jpg


200405nushima26.jpg


200405nushima27.jpg


200405nushima28.jpg


200405nushima29.jpg


【鞘形褶曲】
黒崎のやや東寄りの海岸にある泥質片岩の中には、世界的にも珍しい鞘形褶曲が見られます。このことにより、沼島の岩石は太平洋プレートとユーラシアプレートのぶつかり合うところで、できたと考えられ、それが海上に隆起し姿を現したものと考えられています。
1億年前の地球のシワが残る珍しい岩石です。 平成6年(1994年)に発見され、引き潮の時にしか姿を現しません。 昔の地殻内部の動きがわかる世界的にも貴重な岩石です。
※鞘型(さやがた)褶曲とは、断面が木の年輪のように楕円形状の模様を示しているもので、ある程度の区間が金太郎飴のように同じ形状を呈しています。

淡路島側の、沼島汽船㈱土生待合所に展示されていた。
200405nushima30.jpg


200405nushima31.jpg


200405nushima32.jpg


下記のサイトに、たくさんの鞘型褶曲写真が掲載されています。

そのサイトに飛ぶ


これで、「青春18キップの旅2020春」の第一日目は終り、次回は二日目の朝からの記事となります。

(続く)


二日目最初の記事「四国八十八ケ所第一番札所・霊山寺」の記事を見る



「お気に入りの場所」に飛ぶ



スポンサーサイト



コメント

No title

四季歩さん、こんにちは

板碑は良いですね。なるほど、緑泥片岩を使用しているので、あれだけ薄くできるのですね。

秋の武蔵嵐山は行ったことがないので、紅葉の時期に、嵐山渓谷と共に、板碑が沢山ある向徳寺に行きたいです。おそらく、その頃には武漢肺炎騒ぎは終結していると楽観していますので。

matsumoさん

コメントありがとうございます。
埼玉県立嵐山史跡の博物館で、半日コースの
史跡めぐりを開催しているので、それに
参加されるのが、とてもいいと思います。
非公開コメント
プロフィール

四季歩

Author:四季歩
とにかく歴史好きです。そして旅も好き。
写真が趣味なので、いきおい記事は写真が中心になります。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード

Pagetop