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楡山(にれやま)神社(延喜式内社)/埼玉県深谷市

20200707

鎮座地:埼玉県深谷市原郷336
参拝日:2020年2月7日
ご祭神:伊邪那美命

この日は、個人的に取り組んでいる「武蔵国式内社めぐり」で熊谷市、深谷市などに存在する式内社三社(田中神社、知形神社、楡山神社)を巡拝しました。
田中神社、知形神社の順に参拝し、その後この神社に参拝しました。

入口に大鳥居と社号標が立つ。
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社号標
式内社:武蔵国幡羅郡 楡山神社、旧県社
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(楡山神社HPから)
 【社名の由来と御神木】
 御社名の由来は、御神域一帯に楡の木が多かったことによる。現在も多数の楡の古木があり、北参道入口のほか、正面大鳥居の脇の楡の古木一本は埼玉県の文化財(天然記念物)の指定あり、明治期の文書に樹齢一千年ともいはれた。

 【創立と沿革】
 五代孝昭天皇の御代の御鎮座といふ言ひ伝へがあった。
 大字原郷全域から東隣の大字東方の西部にかけて分布する木之本古墳群(木之本は小字名)は、奈良時代ごろのものといはれ、古くからひらけた土地であることをうかがはせる。現在の末社の天満天神社(富士浅間神社)や知知夫神社も、後世の創祀ではあるが、古墳の塚上に祀られてゐたものである。かっては境内の森の奥にも塚があり、「里人不入の地」といはれた。
 延喜年間(平安時代)、醍醐天皇の御代に朝廷の法規などをまとめた書「延喜式」の「神名帳」の巻に、「武蔵国幡羅郡四座」のうちの一社「楡山神社」とある。すなはち朝廷より幣帛を賜った古社であり、「延喜式内社」といはれる。
 旧原ノ郷村は、平安時代中期の北武蔵の武将・幡羅太郎道宗の再興になる地域である。神社の南西に史跡「幡羅太郎館趾」がある。当時から幡羅郡の総鎮守、幡羅郡總社といはれ、社名を幡羅大神ともいった。
 康平年間(1058~1065)、源義家の奥州征伐の時、幡羅太郎道宗の長男の成田助高は、当社に立ち寄って戦勝を祈願したといふ。成田家は後に行田の忍城主となっていったが、当社は成田家代々の崇敬が篤かったといふ。
 徳川時代には、旧社家の没落と共に別当天台宗東学院の管理する所となり、「熊野三社大権現」あるいは単に「熊野社」と呼ばれたこともあったが、「楡山熊野社」などとも言ひ、「楡山」の名も失はれてゐなかった。当時より節分の日の年越祭は盛大であり、「権現様の豆蒔」などともいはれた。
 明治五年、旧入間県八大区の郷社に制定される。大正一二年県社に昇格。
当神社ほか「明治期の建造物を訪ねる散歩コース」に指定されてゐる。

大鳥居に架かる社額には立派な屋根がついている。
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まっすぐ社殿まで参道が延びる。
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手水舎
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神楽殿
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二の鳥居のところで一段上がり、玉垣に囲まれている。
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拝殿
入母屋造り、明治43年再建
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拝殿の前に狛犬が居るが、実に面白い。
身体は狛犬が蹲踞した形だが、顔がどう見ても狸である。
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向拝部は、彫刻も無く、あっさりしたもの。
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拝殿内部
幣殿の前に、雅楽の鉦鼓が置かれている。
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拝殿からちょっと長い廊下で本殿に繋がっている。
春日造り、造営年不詳。明治以前は屋根は桧皮葺で千木と鰹木があり、柱などに葵の紋金具があったという。
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本殿の三面は、立派な彫刻で飾られている。
左側面は、唐子が凧あげをして遊んでいる図。
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背面は、唐子が獅子舞をしている図。
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右側面は、唐子が雪だるま作りをしている。
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ご御祭神は、伊邪那美命(いざなみのみこと)の一柱である。
たいてい、伊邪那岐命とペアで祀られているのがほとんどであるが、どうしてだろうか?
気になった。
祭神は、古くは猿田彦命であったという情報もある。

神紋は「八咫鏡に八咫烏」
「八咫烏(やたがらす)」は、初代神武天皇の東征の際、南紀の熊野から、翼の大きさ八尺余りの八咫烏の道案内で、大和に入ったといふ故事から、当社が熊野権現といわれた時代に定まったものらしい。
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拝殿のまわりには、奉納額が多く、厚く信仰されていたことがわかる。
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拝殿の鬼瓦は、「楡山」の文字が入った立派なものだった。
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社殿の周りをぐるっと遠く囲むように末社が祀られている。
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末社を参拝していく。

〇荒神社(こうじんじゃ)
主祭神:火産霊命、奥津比古命、 奥津比売命
配祀:御穂須々美命、天津児屋根命、斎主命、武甕槌命、比売命
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火の神、かまどの神であり、火の災いを防ぎ、家を守護する神。
もと原郷東北部(字根岸)の田へ降りる手前に鎮座。年代不詳。配祀の神はその境内にあった諏訪神社、春日神社を合祀したもの。社殿の彫刻が美しい。

社殿の前に、享和3年(1803)奉納の御神燈があり。
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社殿の彫刻が美しい。
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〇天満天神社(てんまんてんじんじゃ)
主祭神:菅原道真公
配祀:市杵島毘売命、岩長比売命、木花佐久夜毘咩命
学問の神。和歌や書の神でもあり、雷除けの神でもある。配祀の市杵島毘売命(通称弁天様)は音楽や技芸の神。
もと原郷東部(字木之本)の仙元山古墳に鎮座。同所の富士浅間神社(浅間様)、小御嶽神社(以上は元Y家所有)、および字根岸の市杵島神社を合祀。さらに根岸の荒神社の末社の天神社を合祀。
根岸には根岸沼の地名あり。浅間様は養蚕守護などの神で、明治の中ごろまでは富士講が盛んだった。
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〇手長神社(てながじんじゃ)
御祭神*天手長男命(あめのてながをのみこと)
火防せの神。
原郷西部・字城西より移転。ほかに木之本の天満天神社の境内社、根岸の荒神社の境内社、新坪の大雷神社の境内社、の3つの同名神社を合祀。
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〇大雷神社(だいらいじんじゃ)
御祭神:大雷神、伊邪那岐命、伊邪那美命
原郷北部・字新坪(原新田)より移転。字根岸の三峯神社を合祀。
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〇八坂神社(やさかじんじゃ)
通称 天王様(疫病の神様)
御祭神:須佐之男命
字根岸の地より移転。
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〇知々夫神社(ちちぶじんじゃ)
通称 妙見様
御祭神:八意思兼神(やこころおもひかねのみこと)、知々夫彦命
幕末のころ字木之本と根岸の境の妙見山古墳に勧請。もと木之本のY家所有。
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「妙見星神」と書かれた石碑が「贔屓」の上に乗っている。
妙見とは金星のことで、日没後の西空に一番星として出る宵の明星,または日の出前の東空には明の明星として、密教系仏教で信仰されている。
贔屓は龍の子供で、このように重いものを担うといわれる。「贔屓の引き倒し」は、このような石碑から云われるようになった。
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まだ、下記の末社があったようだが、撮り損ねた。
◇伊奈利神社(豊受毘売命、大地主命・埴山毘ロ羊命)地神社を合祀。
◇大物主神社(三輪大物主命、少彦名命)金刀比羅神社、怡母神社を合祀。
◇招魂社

これで、この日予定した三社に参拝を終え、満足して帰途についた。


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コメント

No title

四季歩さん、こんにちは

「贔屓」、全く読めなかったので、インターネットで調べたら「ひき」と読むようですね。このような石像、どこかで見たことがありますが、私は「亀」だと思っていました。

ここの駒犬は斜め上を向いているのが面白いです。加えて、おっしゃるとおり、狸っぽいですね。

matsumoさん

コメントありがとうございます。
贔屓は龍が生んだ9頭の神獣・竜生九子のひとつ
であり、亀に似たかたちといわれています。
「贔屓の引き倒し」というのは、この石造のように、
応援しすぎて、強く引っ張り過ぎると、
上の石碑が倒れてしまうことからきているそうです。
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プロフィール

四季歩

Author:四季歩
とにかく歴史好きです。そして旅も好き。
写真が趣味なので、いきおい記事は写真が中心になります。

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