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土津霊神(はにつれいしん)/日本の神々の話

20200821

江戸時代の名君として名高い会津藩主保科正之の神号である。
土津の意味は、土津神社関係の説明には見当たらない。
土(つち、はに)は宇宙構成要素の根本であり、万物すべての基本であると解される。
「津」は会津の津。
よって、「宇宙の理を極めた会津藩主」となろうか。

保科正之は、徳川2代将軍秀忠の子として生まれ、信州高遠、出羽最上を経て会津藩主となり、名君ぶりを発揮した。 また、4代将軍家綱の後見役として幕政に携わり、明暦の大火後の江戸の復興、玉川上水の建設、殉死の禁止など数々の功績をあげた。 藩政においては、災害飢饉に対応すべく社倉制度の確立、老人に対し扶持の支給(国内初の年金制度)、間引きの禁止等数多い。よって会津藩の人口は増え続けた。
保科正之は学問に秀でて、会津藩に山崎闇斎を師として招いていたが、その師吉田神道の権威・吉川惟足(よしかわこれたり)より「土津霊神」の霊号を授かった。 正之は自ら猪苗代の地を訪れ、古社・磐椅神社の末社として祀るよう遺言し、没後1675(延宝3)年に「土津神社」が、会津の城を守る鬼門の位置に創建された。 以後、土津神社には9代までの歴代の藩主が祀られている。

小田原北条家の浪人・神尾伊予が板橋に土着し、その娘のお静が縁あって、将軍秀忠の乳母のお付き女中に奉公した。年に数回乳母を訪ねていた秀忠が見初めてお静に手を付けた。秀忠は正室・小江の方に側室を禁じられていた。お静は身ごもったが、それを知った小江の方から陰湿ないじめを受けたため、宿下がりして家族会議の結論で子を水に流した。秀忠の乳母の求めで再度奉公に上がったお静だが、又もや秀忠の子を宿してしまう。また宿下がりして家族会議で同じ結論になりかけたとき、末弟の才兵衛が「二度までも将軍様のお子を流してよいのか」と反対し、家族の協力で密かに生むことになる。
お静が頼ったのは、武田信玄の娘で穴山梅雪未亡人の見性院である。徳川家康が田安門の近くに屋敷を与えて保護されており、お静は月に一度秀忠の乳母のお使いで訪問していた。
見性院はお静と生まれた子を保護し、9歳になると秀忠の了解のもとに、もと武田信玄旗下の武将だった、高遠藩主保科正光の養子とする。保科正之である。
正光の薫陶よろしく、正之は堅実な藩主として成長し、密かに育った異母弟が居ると知った家光に幕政の補佐役の地位を与えられ、数々の功績を残す。

正之が死去すると、遺言どおりにその地に葬られ、神式の葬儀によって埋葬された。この時期、江戸幕府は葬式は仏式によるものと定めていたが、吉川惟足が老中稲葉正則と交渉し、神式で執り行う旨の許可をとった。
これが神式による葬儀の嚆矢となった。
前述したとおり延宝3年に墓所の南側約1キロメートルの地に土津神社が造営された。古来の正式に則った神殿造で、日光東照宮と比較されるほどの絢爛豪華な建物だったという。
しかし、慶応4年(1868年)の戊辰戦争時、母成峠の戦いで会津藩が敗れた後、猪苗代城代高橋権大夫の命で土津神社には火が放たれ、全焼してしまった。
その後、会津藩が斗南藩(現・青森県下北半島)に移封されると、土津神社の御神体も斗南藩に遷された。明治4年(1871年)の廃藩置県によって斗南藩が廃されると、御神体は猪苗代へ戻り、磐椅神社に祀られた。この後、明治7年(1874年)から土津神社の再建が始まり、同13年に完成し、御神体が遷されて現在に至っている。

保科正之は、歴史上人物のうち、私が一番好きな人物である。


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コメント

No title

四季歩さん、こんにちは

「小江の方」って、あれ、聴いたことがあったと思って調べてみたら、浅井三姉妹の三女の「江」だったのですね。確か、彼女には男だけでも2人、子供がいたはずですが、やはり、誇り高かったのでしょうね。

土津神社、戦争に負けて燃やしてしまったとのことですが、実にもったいないですね。明治時代近くまであったのだったら、今でもあったかもしれませんから。

matsumoさん

コメントありがとうございます。
お江の方は、信長によって、仲睦まじかったのに、
政略的に引きはがされて別の武将に嫁がされたりを、
繰り返されて、性格がねじ曲がってしまったようですね。
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四季歩

Author:四季歩
とにかく歴史好きです。そして旅も好き。
写真が趣味なので、いきおい記事は写真が中心になります。

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