五百羅漢展/江戸東京博物館

20110513

5月11日であるが、新宿のディスクユニオンでCDをまとめ買いし、「面影屋珈琲店」で美味しいビーフカレーを食べたあと、向かったのが両国の江戸東京博物館で開催されている「五百羅漢展」。
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増上寺に桜を見に行ったとき、このポスターがあり、「なんだ、この絵は」と吃驚して、見るのを楽しみにしていた。
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幕末の絵師「狩野一信」は1816年生まれ。浅草の浅草寺に絵馬「牛若丸と弁慶」を描いて名を知られ、成田山新勝寺不動堂に壁画を描き、その縁で増上寺の住職の依頼で48歳で没するまでに10年の歳月を費やして96幅まで描き、残り4幅を妻・妙安と弟子が補作して仕上げた。
これだけの絵を10年で描きあげるのは、今の画家に言わせたらとうてい無理だと。まったく外出もせずに10年こもりきりで描いたに相違なく、精も根も尽き果てて一信は亡くなったとみられる。

なにしろ一幅が縦3mを優に超すので、増上寺の関係者ですら、掛ける場所が無いので、100幅の全貌を一度に見た者はいままで無かった。
100幅を一度に見られるのは、今回がはじめてだというから、なんとも嬉しい。

とてもじゃないけど、100幅の全貌を説明することすら困難。
7月3日まで開催しているので、興味を持った方は、見に行っていただくより無いですね(笑)

第1幅「名相」(羅漢たちの日常生活)からはじまる。
下では童子が薬研を挽いている。
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とにかく、絵が奇抜でエネルギッシュ。
第19幅「伏外道」の一部
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第22幅「六道 地獄」の一部
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第31幅「六道 修羅」の一部
修羅というと、興福寺の阿修羅像で、得度してからのやさしい「修羅」しかイメージがなかったが、これが本来の「修羅」
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第37・38幅「六道 天」
これは二対のうち後半のですが、両方に天女が描かれている。
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37幅には、有翼の天女
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38幅には、翼のない天女
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さらに、こんな上半身が二人の、有翼の童子が舞っている。
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ここで説明に、有翼の天女のことを「迦陵頻伽」とあった。
有翼の天女については、関東36不動めぐりで「石神井不動」に参ったときに、本堂の彫刻にあるのを見つけた。
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まるで、たとえばダヴィンチの「受胎告知」に出てくる天使の翼のように骨太の翼なので、そういうものから影響されたのか、東西で同じことを考えていたのかな、なんて思っていた。
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「迦陵頻伽(かりょうびんが)」か・・・・・・・
「GIRL・Winged」からナマッて、当て字されたのかなあ・・・・・・
Girlはちょっと無茶では、なんて思いながら帰ってきたのだが。

家で、ネットで調べてみると下記のようなことでした(笑)
迦陵頻伽・迦陵頻迦(かりょうびんが)は上半身が人で、下半身が鳥の仏教における想像上の生物。サンスクリットの kalavinka の音訳。『阿弥陀経』では、共命鳥とともに極楽浄土に住むとされる。
殻の中にいる時から鳴きだすとされる。その声は非常に美しく、仏の声を形容するのに用いられ、「妙音鳥」、「好声鳥」、「逸音鳥」、「妙声鳥」とも意訳される。また、日本では美しい芸者や花魁(おいらん)、美声の芸妓を指してこの名で呼ぶこともあった。
一般に、迦陵頻伽の描かれた図像は浄土を表現していると理解され、同時に如来の教えを称えることを意図する。中国の仏教壁画などには人頭鳥身で表されるが、日本の仏教美術では、有翼の菩薩形の上半身に鳥の下半身の姿で描かれてきた。敦煌の壁画には舞ったり、音楽を奏でている姿も描かれている。


さすがの一信も、後半は精も根も尽き果ててきていて、91幅くらいからは目に見えて勢いが失われている。
下絵を一信が描いたものに妻・妙安と弟子が補作して仕上げたということになっているが、まるで別人の絵である。
第100幅「四州 北」
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五百羅漢については、すごく興味が沸いた。
幸い、近くの川越の喜多院に石の五百羅漢があるので、あれを全部撮るのも面白いなあと思っている。


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コメント

No title

四季歩さん、こんにちわ

狩野一信と言う画家の名前、初めて聞いたような気がしますが、爛熟期と言うか、退廃的な絵を描く画家ですね。それにしても、私の趣味の絵ではありませんが、惹きつける力が強い絵だと思います。縦3mもあるのですか、と言うことは障壁画や屏風もありませんね。多分、本堂みたいな高さと広さがあるところに吊ったのだと思いますが。

matsumoさん

コメントありがとうございます。

すごい絵だと思いますね。
なにしろ、画家が命を削って描いたことが
わかっているだけに、引き込まれます。

描くのを以来したほうが、どう処理する
つもりだったのかが、気になりますよね(笑)
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プロフィール

四季歩

Author:四季歩
とにかく歴史好きです。そして旅も好き。
写真が趣味なので、いきおい記事は写真が中心になります。

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