菩提樹

20120714

吉田秀和さんの「音楽の旅・絵の旅」という本を読んでいる。
その中に「菩提樹の花の香り」という章があり、そこではベルリンの「リンデの香り」が素晴らしかったこと。シューベルトの歌曲「リンデンバウム」について書いたあと、マーラーの「リュッケルトの詩につけた歌曲集」のなかの「私は仄かなリンデの香りをかいだ」について、吉田さんは「花の香りを音楽に移した作品として、これ以上のものを私は知らない」と書いている。
このリンデンバウムが、日本では菩提樹と呼ばれている。

マーラーが曲をつけた「私は仄かなリンデの香りをかいだ」の詩を掲げておきます。

ぽくはあるかなきかの香りを吸った
部屋には いけてある
リンデの枝が一つ
愛する人の手からの贈物
リンデの香りの何という快さ

リンデの香りの何という快さ
君が優しく折ったリンデの若い枝
ぽくほ そおっと かぐのです
リンデの香りの中に
愛のあえかな香りを

で、そういえば今頃咲くのじゃなかったかと、飛んで行ったのが市の指定文化財(天然記念物)になっている「羽黒神社の菩提樹」。
1400年頃、源義家に仕えた大宅光任を先祖に持つ、伴蔵人一俊が羽黒権現のお告げに従って、山形県からこの地に居を移した際に、羽黒神社を祀って、羽黒山から持参した菩提樹も植えた、という伝承の樹です。
伝承どおりとすれば樹齢600年を越えています。

行ってみたら、残念!
花は終わって実ばかりになっていました。
花は来年の楽しみにして、それでも実も珍しい形なので写真に撮ってきました。

菩提樹には、インド原産のクワ科と中国原産のシナノキ科があり、これはシナノキ科だそうです。
市の資料にも、香りのよい花が咲くと書かれています。
吉田さんの本に出て来るヨーロッパのリンデンバウムは、しっかりとした大きな樹と書かれているので、これと同じシナノキ科と思われます。

羽黒神社と菩提樹
120714liinde01.jpg


びっしりと実がなっています。わかりますかね?
120714liinde02.jpg


もっとズームしましょう。すごいです。
120714liinde03.jpg


よく見ると、この実の不思議なこと。
葉の真ん中にぶら下がっているんですよね。
120714liinde04.jpg


バシャバシャ撮ってきた一枚に、花の残骸が写っていました。貴重な一枚(笑)
120714liinde05.jpg


ネットで手に入れた花の写真。
120714liinde06.jpg


来年は、この花の香りを思う存分嗅ぎたいと思ったものでした。

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コメント

No title

四季歩さん、こんにちは

「菩提樹」と言うのはシューベルトの菩提樹くらいしか知らないと言うか、樹木自体は全く見たことがありませんでした。それにしても、実のなり方、あのようなの、初めて見ました。

matsumoさん

コメントありがとうございます。
面白い樹ですよね。
シューベルトの「リンデンバウム」の印象からだと、
もっと嫋やかな木だと思っていました。
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プロフィール

四季歩

Author:四季歩
とにかく歴史好きです。そして旅も好き。
写真が趣味なので、いきおい記事は写真が中心になります。

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